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 米Microsoftが抱える最新の法廷闘争,すなわちMicrosoftが違法な戦術で競争相手に損害を与えて「企業いじめ」をしたという集団代表民事訴訟は,Microsoftの米国における反トラスト法闘争の中でも最後まで残っている訴訟の1つである。12月にアイオワ州で始まったこの訴訟は,同州の歴史の中でも最も長く続く法廷闘争になると予想されている。

 これは2000年にアイオワ州で起こされた訴訟で,Microsoft社が反競争的な手段を用いて価格を吊り上げ,その結果,アイオワ州の消費者,企業,およびNPOが損害を被ったと訴えている。原告は,6年という年月を費やして2500万ページ以上の証拠を収集した。原告側弁護士のRoxanne Conlin氏はDes Moines Register紙とのインタビューで「Microsoft社はアイオワ州にきてコンピュータに高い値段を付けて販売したのではなく,消費者に選択肢を提供していたライバル企業に対して反競争的な行為を仕掛け,それによってこの州の市場で正常な競争が行われるのを阻害した」と語った。

 Microsoft側弁護士は興味深いことに,Microsoftがこの訴訟が起こされてからその原因として指摘された行為をすべて修正したことを明らかにして,それによって,その指摘が事実であることを暗黙のうちに認めたのだ。この訴訟におけるMicrosoftの代表弁護士の1人は「既にMicrosoftは生まれ変わったのだ」と主張している。しかし,Microsoftは公式にはもっと厳粛な態度をとっており,「Microsoftは,数百万のユーザーがPCを使って利益を得られるように,低コストで高品質なソフトウエアを提供することによって事業を成立させている。アイオワ州の消費者と企業は,Microsoftの製品を正当かつ手ごろな価格で購入したことによって,家族や友人と連絡を取ったり,ビジネスを管理したり,インターネットにアクセスして生活を豊かにするなど,多大なる恩恵を被っていると信じている」という声明を出している。

 しかし,この訴訟で見られる可能性があったドラマは既にキャンセルされてしまった。元々,この訴訟の原告は,Microsoft会長のBill Gates氏とCEOのSteve Ballmer氏を証言台に立たせることを計画していた。しかし,被告側が2007年後半に両氏を出廷させる予定でいたにもかかわらず,12月になって原告側は,その計画を中止することを発表した。その代わりに,原告側は米国反トラスト訴訟におけるGates氏の10時間に及ぶ宣誓供述をそのまま録画したビデオ・テープの一部を法廷で再生する予定だ。この訴訟で,アイオワ州は約3億3000万ドルの損害賠償を求めている。