PR

 金づちでたたいても風雨にさらされても壊れにくいステンレスでできた無線ICタグ―。そんな製品を日立情報システムズは開発し、それを活用したシステムソリューション「Chipin/Metal」の提供を、2006年6月に開始した。ICタグは7月初めにサンプル出荷を開始し、10月には正式出荷する。

 製造や建築の現場で使う際に「とにかく壊れないICタグが欲しい」という要望があり、それに応えて開発したという。耐環境性を高めたICタグとしては、インレットを樹脂で封止した製品があるが、長期間屋外で使用したり、工具などとぶつかると、壊れることもあった。一方、金属でICタグを封止すれば、電波や電磁波が通らなくなり通信できなくなる。そこで日立情報システムズは発想を転換し、封止に使う金属自体をICタグのアンテナとして機能させることにした。

 初期のバージョンは、ステンレスの塊にICタグを埋め込む形にしたが、材料費が高くついた。そこで長方形のステンレス板の長辺を裏に折り込んで、短辺を横から見ると「C」の形に見えるようにし、内部に樹脂を流し込む形に改良した(写真1)。こうして、1万個発注時で単価500円にまでコストを下げた。初期版は1個1000円以上と高価だが、強度はより高く、「初期版が欲しいというユーザーもいるため個別に提供する」(日立情報システムズ日立グループサービス事業部ビジネスソリューション本部RFID事業推進部部長の山方茂氏)という。

写真1 金属でできたICタグ
サイズは52×13×3mm。

 ICチップは、日立製作所の「ミューチップ」(2.45GHz帯対応)を採用した。リーダーは通常のミューチップ対応リーダーを使える。

ネジで強固に固定できる

 今回のICタグの開発でもう一つこだわったのは、対象物に強固に取り付けられることである。このためICタグにネジ穴を設け、ネジ留めによって脱落を避けられるようにした。対象物としては、工具や金型を想定する。