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 対象物が金属であっても取り付けられ、ネジも金属製を利用できる(写真2)。ただしアンテナとして機能するICタグ本体が他の金属に触れれば、性能は劣化する。アンテナのチューニングがずれて、ICチップの起電力を得にくくなるからだ。ハンディ型の低出力タイプのリーダーを使った場合で、ICタグ単体であれば15cm程度の通信距離があるが、ICタグを金属に直接張り付けると2~3cmと短くなる。しかしハンディ型で近接で読むような用途なら、問題なく利用できる。ICタグと金属の間に樹脂などを挟んで離すことで通信距離を延ばすこともできる(写真2右)。工具など、対象物の強度を弱めるといった理由で対象物自体にネジ留めできない場合もある。その場合は針金などで固定する(写真3)。

写真2 金属に埋め込んだり張り付けても使える
右端は金属面からICタグを少し浮かして長距離通信できるようにしたもの。

写真3 工具に針金で取り付けたところ

 金属に埋め込んだICタグとしては、これまで135kHz以下の長波帯を使う製品もあった。長波の電磁波は回折しやすいため、ICタグを金属に挟んで使っても、わずかな隙間があれば電磁波が漏れて通信できる。ただし長波は蛍光灯や高圧線などのノイズに弱く、2.45GHz帯は水に弱いなど一長一短がある。



本記事は日経RFIDテクノロジ2006年8月号の記事を基に再編集したものです。コメントを掲載している方の所属や肩書きは掲載当時のものです