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 「2007 Office systemは,サーバーやサービスを含めた,システム全体としての完成度を高めた」。こう主張するのは,マイクロソフト日本法人でOffice事業を統括する横井伸好氏。だが未使用のユーザーからすると,何がどう変わったのかはユーザー・インタフェース以外,分かりにくいというのが正直なところだ。新Officeに抱く五つの疑問をぶつけた。

(聞き手=日経コンピュータ 玉置亮太/小野口哲,写真=中村宏)


回答者
横井伸好氏
マイクロソフト
インフォメーションワーカービジネス本部 本部長

疑問1:要するに何が「売り」なのか?

 
  マイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部 本部長 横井伸好氏

「2007 Office system」はOffice97以来,ほぼ10年ぶりとなる大きな変化のある製品とのことですが,端的に言うとどこが変わったのですか。

 「現場の利用者」の目から見て,一目で分かる強化を施したことです。その筆頭が,新しいユーザー・インタフェース(UI)です。どこでお見せしても,どこでお客様とお話ししても,実物をお見せしてご説明した前後で,お客様の反応が全然違います。現場の利用者の方々が「使いたい」と導入の意向を示される,久しぶりのバージョンアップだと自負しています。

一新したUIは,売り物であると同時に,大きく変わりすぎているために導入のハードルにもなりかねないと思うのですが。

 確かにUIが大きく変わったことが懸念材料といった話を,私たち自身よく耳にするのですが,実はあまり心配していないんです。全世界3600人のサンプルの方を対象に,新しいUIについてリサーチをしたんですが,84%の方が新しいUIは魅力的だと,こっちの方が生産性が高そうだという回答でした。さらに,慣れたら新しいUIの方がよさそうだと回答した人の割合は97%。つまりほぼ全ての人ですね。  もちろん新しいUIに慣れるまでの時間は,人によって異なるでしょう。2時間で使いこなせる人もいれば,2日だったり,2週間かかる人もいるかもしれません。

 もしかすると,Excelにどんなコマンドがどこにあるのかといったことを知り尽くしているパワー・ユーザーの方が,移行に戸惑うかもしれません。ですが,可能な限り旧バージョンとの互換性を持たせるため,すべてのショートカットキーをそのまま使えるようにしています。

インタフェースの設計には工学的手法を適用

 新UIは,エンジニアの直感とか,限定的なアンケートだけでなく,利用者の実際の挙動を測定した定量的なデータに基づいて開発しました。

 例えば米本社などにある研究・開発施設に一般の利用者を招いて,Officeを利用してもらい,視線の動きを計測しました。また,実際に操作してもらっているところをマジックミラー越しに観察したりもしています。こうした測定結果を基に,どのコマンドを同じタブに分類するか,特定の作業中にどのコマンドを表示するか,といったことを決めていきました。

 また,Office 2003から開始した「カスタマ・エクスペリエンス向上プログラム」と呼ぶ取り組みも,2007 Office systemのUI開発に生かしています。Office 2003を使っていると,時々「カスタマ エクスペリエンス向上プログラムにご協力ください」というウインドウが出てくると思いますが,それに賛同していただくと,Office 2003の各機能の利用状況だけをバックグラウンドでモニターするようになります。ログが一定量蓄積されたら,マイクロソフトに送信しています。どの機能とどの機能が組み合わされて使っているか,もしくはどの機能が使われていないのか,といったことが,全部データで分かるようになっています。

 いったん新しいUIに慣れたら,今まで20ステップかかっていたものが3クリックでできるとか,分かりやすくベネフィットを感じていただけるはずです。プラスの面こそあれ,マイナスの面は心配していません。