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情報システム部の宮崎浩之部長(左)と福澤吉隆副社長(右)[画像のクリックで拡大表示]

 半導体製造装置の製造・販売大手であるカイジョー(東京・羽村市)は、今年3月までに基幹システムの刷新を完了する。既に昨年10月に生産と販売業務を支援するシステム「GIGS」を稼働し、3月までに内部統制やセキュリティーに関するモジュールを導入する。新システムの稼働によって、原価計算の精度向上や不良在庫の削減を目指す。新システムは、グロービアインターナショナル(東京・港区)の製造業向けERP(統合基幹業務)パッケージ「glovia.com」を利用して構築した。

 今回のシステム導入プロジェクトの特徴は、6カ月という短期で基幹システムを構築したことである。基幹システム刷新を急いだ背景には、前システムでの失敗がある。2004年にも基幹システムを刷新したが、不具合が相次いだうえに、運用・保守費用が膨らむばかりで活用が進まなかった。

 失敗の原因の一つは、情報システム部門の主導で開発せざるを得なくなったことである。「ユーザー部門に当事者意識がなく、お客さんのようになってしまった」(情報システム部の宮崎浩之部長)と当時を振り返る。そこで今回の新システムでは、4事業部から販売や生産などから60人以上のメンバーを集めて、機能別に業務プロセスを検討するチームを結成。経営管理部門の業務改善チームを発足した。

 このチームで、既存システムに対して寄せられていた数百件におよぶ不満を中心に検討を進めた。不満の多くは既存システムにはない機能であり、新システムに盛り込むかどうかを議論していった。「いまある考え方をすべて捨ててゼロから見直してほしいとチームにハッパをかけた」(福澤吉隆副社長)。すべての不満を盛り込めば開発期間が長引くとともに、コストも大幅に増える。そこで、チームのメンバーがそれぞれの業務プロセスを洗い出しながら、業務を進めるうえで必要最小限の機能にとどめる方針にした。「まずは稼働させて、どうしても必要なら2次開発で対応することにした」(同)。

 前システムの反省を踏まえ、ユーザーがシステムを活用できる環境作りにも力を入れている。システム活用法の講習会を開催するとともに、システムに蓄積した情報を基に滞留在庫を浮かび上がらせたり、集中購買を推進するといった活用法を検討していく。