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 筆者は数週間ほど,米国では米Verizonが販売している「Windows Mobile 5.0」ベースのスマートフォン「Motorola Q」を試用した。Motorola Qは,筆者が長年思い描いてきた理想的なオールインワンのポータブル・デバイスに限りなく近いものだったが,今回は,Motorola Qを使って気が付いた,いくつかの重要な問題を報告する。

写真●Motorola Q
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 Motorola Q(写真)は,スマートフォンである。つまり,Motorola QはWindows Mobile 5.0 OSを搭載しているが,Windows Mobile 5.0 OSはタッチパネル式画面に対応していない。旧バージョンのWindows MobileとPocket PCは,ほとんどがタッチパネル式のPDAだったため,最初は戸惑いがあった。当然ながら,画面を指でたたこうとしたら失敗した。しかし,しばらくすると,このデバイスのコントロール・パットとサイドにあるスクロール・ホイールを気に入るようになった。この2つの機能を使えば,スクリーン上のアイテムを移動したり,アプリケーションやショートカットを起動できたりする。

 Motorola Qは,電話である。Motorola Qは基本的に電話として使われ,キーボードは主に親指で操作するように作られているため,Motorola Qの画面は全機能を搭載したWindows Mobile PCに比べて小さい。昔ながらのWindowsスタート・メニューを持つホーム・スクリーンを使いやすいようにカスタマイズしようにも,設定が難しい。

 例えば,電話をかけ間違えると,それを伝えるテキスト行がデフォルトでホーム・スクリーンの下端に表示される。これを目立つように画面の上部に表示することはできない。これは重大な欠点であろう。また,少なくとも筆者が試した限りでは,ホーム・スクリーンのアイテムを削除もできない。例えば,筆者はテキスト・メッセージがなくても問題ない。筆者はもう若くないので,テキスト・メッセージは送らないからだ。

スマートフォンとの相性が良いWindows Vista

 Windows Vistaと一緒に使うと,同期化はこれまでにないほど容易になる。筆者は既にWindows Vistaに移行しているので,マイクロソフトが初代Pocket PC以来ユーザーに押し付けてきた,悲惨な「ActiveSync」アプリケーションに代わる「Windows Mobile Device Center」を利用できる。Windows Mobile Device Centerはすばらしく,笑ってしまうぐらい簡単なアプリケーションであり,Microsoft Outlookベースの電子メールとPIM(Personal Information Manager)のデータ,ドキュメント,その他のデータ・ファイルはもとより,画像,音楽,動画などのマルチメディア・コンテンツなどと相互運用できる。すばらしい。

 同期もこれまで以上に高速で,Windows Mobile Device Centerは驚くほど効率的だ。自分のWindows VistaパソコンにMotorola Qを初めて接続してすぐに,Outlookのデータをすべて読み込めた。これは驚異的である。しかし,Windows Mobileでは同期するパソコンから,自動的にユーザー名(関連する電話番号,住所,電子メール情報),時間,日付,タイムゾーンの情報を自動的に取得するように設定できない点は,改善の余地があるだろう。

Officeとの連携も改善

 Microsoft Officeとの連携はどうだろうか。Motorola Qには,電子メール,連絡先,カレンダ,タスクなど,Pocket Outlookのコンポーネントが搭載されているが,非常に便利なOffice PowerPoint,Word,ExcelなどのPocket版は搭載されていない(ただし,OneNote 2007はWindows Mobile用のアプリケーションをインストールでき,Windows Mobileで録音した音声メモと,PC版のOneNote 2007とを同期できる)。こういったPocketアプリケーションが個別に利用できれば使ってみたい。

 バッテリの充電は微妙だ。Motorola Qには標準のミニUSBポートが付いていて,パソコンに接続するUSB式充電器/同期ケーブル,または専用の充電器(別売りの車用充電器もある)がある。最近,1週間シアトルへ旅行したとき,荷物をできる限り軽くするためにUSBケーブルだけを携帯したが,この充電方法には良い面と悪い面があった。時々,このデバイスは全く充電されていないこともあるようだった。問題がどこにあるかお分かりいただけるだろう。

 このスマートフォンで高速インターネット・アクセスが使いづらいのは欠点だ。スマートフォンや他のインテリジェントなポータブル・デバイスからインターネットのサービスへ接続できるのは便利だが,このサービスを利用するには現在の価格は高すぎる。例えば,VerizonのEvolution-Data Optimized(EV-DO)は,デバイスからのみのアクセスで月額44.95ドルだ。また,パソコンとの連携こそが醍醐味だというのに,このスマートフォンを自分のノートブック・パソコンのポータブル高速ワイヤレス・インターフェースとして使う場合,月額15ドルを追加する必要がある。

 今日では,これまではインターネットにアクセスできなかったり,速度にムラがあったりするような場所からも常にアクセスできるようになっている。すばらしいWi-Fiほど良くはないが,何も無いよりははるかにましであるし,動作も問題ない。ただし,(これが分かるまでに30分かかったが)外部モデム・モードになっていると同期できない,という問題もあるようだ。