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回答

電話に限らない様々なコミュニケーション手法を一括して管理するシステムです。

 最近、ユニファイド・メッセージとかユニファイド・コミュニケーションといった言葉を耳にすることが増えてきました。ユニファイド・メッセージとは、FAXやメールやボイス・メール(留守番電話機能)を統合させてパソコンや電話機で情報を見たり聞いたりできるシステムです。

 さらに業務アプリケーションと連携して電話を取ったり、相手のプレゼンスを見たり、留守電を聞いたり、グループウエアを使ったり、電話転送設定したり、テレビ会議を行ったりなどなどを、いつでもどこでも操作できるよう、機能を統合しているシステムの総称をユニファイド・コミニュケーションと言います。

 これだけでなく回線、プロトコル、端末、ロケーションにとらわれず自由にコミニュケーションすることをコンセプトに「ユニファイド・コラボレイティブ・コミニュケーション」という言葉も出てきています。

 ユニファイドとは「統一」や「統合」を意味します、現代の社会では情報が色々な所から発信されています、又、その情報の形態は様々です。このような情報過多の状態から、情報を統合して、必要な情報を身近な機器でいつでも、どこでも「見たり」「聞いたり」「発信したり」できるように簡単かつ効率的なコミニュケーションを実現させるのが目的です。

 IP電話を使うようになって大きく変化したのは、ロケーション(場所)とデバイス(端末)にとらわれなくなっていることです。

 ロケーションの概念がなくなるのは、IP電話では転送機能をユーザーが容易に設定できるようになるからです。転送された電話を固定電話、携帯電話、ソフトフォンで受ける事ができるので端末にとらわれなくなるのです。

 私の場合、会社にかかって来た電話は内線だろうが外線だろうが、10秒たっても出ない場合は、携帯電話へ転送するようにしています。私が会社の中にいて、電話を取れる状態であれば10秒の呼び出しの間に取ります。取れない場合は、電話の前にいないと判断して携帯へ転送されるわけです。

 電話の相手には転送されていることは分かりませんので、会社で電話を取っていると思っています。

 電話の転送設定は自分のパソコンから簡単に変えられるようになっています。

図1●IP電話の転送設定方法の例
スカイウェイブのSkyIP-PBX Ver3.0の標準機能である「GroupBook」を使った。3番目の画面で呼び出しの秒数と転送先の電話番号を指定する。
[画像のクリックで拡大表示]
図1●IP電話の転送設定方法の例
図1●IP電話の転送設定方法の例
図1●IP電話の転送設定方法の例

 前回の「IP電話と接続している便利なアプリケーションはありますか?」で紹介した名刺ファイリング・サーバーの機能も携帯電話で使用できます。このように、時間と場所を選ばずに使える携帯端末は個人が扱う情報の中心になりつつあります。

 ここで少し統合する対象物の整理をしたいと思います。

【データ】
メール、FAX、音声(音楽や会話)、動画、信号(ON/OFF)、テキスト、個別アプリケーション・ソフト、業務アプリケーションなど

【通信網】
公衆回線、ADSL、FTTH(光ファイバ)、ケーブルテレビのような同軸ケーブル網、衛星通信網、地上デジタル放送網など

【端末】
固定電話機、携帯電話機、ソフトフォン、スマートフォン、PDA、パソコン、USBフォン、テレビ、カーナビ、セットトップボックス、ゲーム機など

 このほか、プロトコルや規格に関してはもっと多くの対象物があると考えられます。

 このようにユニファイド化するには多くの規格や考え方を統合するための課題があります、技術的な問題はもちろんですが、ユニファイド・サービスを受ける側の意識や知識の問題があり、ある人はユニファイド機能を活用する一方で、ある人は一つの機能しか使わないなどの問題が発生し、折角の有効な機能が使う側の問題で十分に機能しない場合があります。このあたりの問題を解決するには、色々な技術や発想の転換などが必要だと考えられます。

 通信方法一つを取っても、人体通信や電力線通信などが登場してます。通信インフラが今よりもっとシームレスになることは必須でしょう。

 もう一つ、ユニファイド化の大きなポイントとしてはRFID(radio frequency identification)や生体認証の技術向上があります。個人を容易に認証できるようになれば、セキュリティとプレゼンスの多様化により、より優しいインタフェースが完成し、誰でも簡単に使用できるようになると思います。

 先般テレビで、製品のサポート・センターの人員が不足によって、在宅サポート・センターを立ち上げている企業を紹介する番組を見ました。オペレーターの在宅勤務により人員が確保できるようになるのですが、ここで活躍しているのが、オペレーターの様々なスキルを判断して、電話の振り分けを行っているサーバーがあることです。例えば、英語ができる人、経理ソフトに強い人、パソコンに強い人などの情報で、かかって着た電話を適切に在宅オペレーターに接続させるそうです。

 私はユニファイド・コミュニケーションが進化したら次のような話が現実になるのではないかと思っています。

 道路工事中にガス管が破裂、付近一帯にガスが充満しています。緊急にガス会社の人間が現場に向かいます。

 現場の人間は、携帯電話で現場の状況を中央司令室に動画と音声で告知します。あいにく故障復旧のプロは長期休暇中で温泉に逗留中、しかし緊急事態でその画像と音声を温泉宿のテレビと電話機に流し、中央司令室と現場と温泉宿で故障復旧に対する対策室ができました。

 1時間後には、けが人も出ず大きな火災も発生せず復旧しました。

 ちょっと臭いドラマ仕立てでしたが、このように夢のような事が近い将来実現するかも知れません。携帯電話でテレビが見れる世の中です。きっと近いうちに大きなコミニュケーションのやり方が変わる技術革新が生まれ、人の生活を変えることでしょう。

 IP電話への移行はその小さな入り口でしかありません。小さな入り口ですが皆さん覗いて見ませんか? そこから見える仕事の風景は違って見えるはずです。きっと…


柿原 亘(かきはら わたる)
スカイウェイブ株式会社 営業1部 シニアマネージャー
福岡県大牟田市出身
大牟田高校電気科卒業後三井石炭勤務。1989年ソフトハウスに移籍、主にOA系システム開発。1997年独立、携帯コンテンツ、ネットカフェ立上げ。2000年スカイウェイブ。IP電話事業に従事。IP電話の将来性に惹かれIP電話の企画、営業を担当。現在、IP-PBXの販売に従事し、これからの正しいIP電話のあり方をまじめに考えています。