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名古屋銀行事務システム部の古川義之副部長(左)と、平岡秀之副業務役(右)
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 名古屋銀行がビジネス・インテリジェンス(BI)の活用範囲を広げようとしている。

 同行は2005年10月にマイクロソフトのデータベース「SQL Server 2005」を基盤にしたCRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)システムを稼働した。

 CRMシステム刷新当時、「SQL Server 2005」は出荷されていなかった。名古屋銀行は、アジア・太平洋地域の企業では唯一の「TAP」(技術適合プログラム)に参加した。ベータ版の改良に協力する代わりに、他者に先駆けて製品を導入することができるものだ。これにより、「最先端の技術を吸収することができた」と事務システム部の平岡秀之副業務役は語る。

 マイクロソフトが名古屋銀行にTAP参加を打診したのは、同行の「自前主義」に基づいたIT(情報技術)スキルの高さにある。IT部門に携わるメンバーは30人程度と多くはないが、システム子会社を持たず、運用や保守メンテナンス以外は社内で行ってきた。「ベンダーに丸投げはしてこなかった。システムをブラックボックスにしてしまうと、みんなのスキルが落ちる」と事務システム部の古川義之副部長はその理由を説明する。

 昨年1月には、新CRMシステムを使って、営業店向けに「SS-Navi」というアプリケーションを立ち上げた。従来は営業担当者が顧客情報を得るには複数の端末にアクセスしなければならなかったが、1つの画面で確認ができるようになった。情報漏えいを防ぐためにプリントアウトやデータのコピーはできない。

 SS-Naviのトップページには「目安箱」を設けてある。事務システム部に対して同アプリケーションについての要望を送るためのものだ。1年間で100件以上が寄せられて40以上が実際に機能として追加されたという。

 「実際に使う営業店の人間の立場を考えなければいけない」(古川副部長)という事務システム部の取り組みもあって、1年前には全行で1日数百件だったSS-Naviの使用頻度は4000~5000件へと10倍になっている。今後はより多くの営業場面に使ってもらうようにアプリケーションを増やしていく予定だ。