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BCM4325の内部ブロック(同社資料から)
BCM4325の内部ブロック(同社資料から)
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 無線LANとBluetooth,そしてFMチューナ機能までを1チップに集積したICがいよいよ登場する。

 米Broadcom Corp.は2007年2月2日,IEEE802.11a/b/gおよびBluetoothの送受信機能と,FMラジオの受信機能を1チップに統合したICのサンプル出荷を開始した(発表資料)。これまで無線LANとBluetoothの両機能を備えるICは,米ベンチャー企業などから開発発表があったものの,Broadcom社のような無線ICの大手メーカーがサンプル出荷を開始するのは今回が初めて。加えてFMチューナ機能までも統合したICは,これまでに例が無い。なおFMチューナとBluetoothを1チップに統合したICは,英CSR社やBroadcom社が発表済みだった(Tech-On!の関連記事1)。

 現在,携帯電話機など小型機器への組み込みに向け,無線LANとBluetooth,あるいはBluetoothとFMチューナなどのICを組み合わせた小型モジュールが登場しつつある(Tech-On!の関連記事2)。Broadcom社は,これら3つを1チップに統合してしまうことで,組み込む際の部材コストを低減できるほか,携帯機器の小型化に寄与できるとする。日米欧の携帯機器メーカーへの売り込みを狙う。なおBroadcom社は,2007年2月12日からスペインのバルセロナで開催する「3GSM World Congress 2007」で関連する製品を出展する予定。

65nmのCMOS技術で実現

 開発したICの名称は「BCM4325」。65nmのCMOS技術を使い,デジタル・ベースバンド領域と,アナログRF回路を実現した。無線LAN機能では,IEEE802.11a/b/gに準拠するMAC制御/ベースバンド処理/RF回路,さらにマイクロコントローラを組み込んでいる。Bluetoothでは最大3Mビット/秒のBluetooth 2.1+EDR規格に準拠するMAC制御/ベースバンド処理/RF回路,そしてマイクロコントローラを集積した。無線LANとBluetoothの同時利用における干渉を防ぐため,「AFH(adaptive frequency hopping)」のほか,IEEE802.15.2規格に準拠する干渉低減手法を実装している。消費電力が低いことをうたっているが,数値は明らかにしていない。

 5GHz帯の送受信にも対応する「BCM4325H」のほかに,2.4GHz帯の送受信のみに対応する「BCM4325G」がある。前者はIEEE802.11a/b/gに全対応するのに対し,後者はIEEE802.11b/gのみの対応である。7.5mm角で196端子のFBGAに封止した(CSP品もある)。なお,現在開始しているサンプル出荷は,一部の顧客に限定したものである。