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AjaxなどのWeb2.0技術を全面的に取り入れたグループウエア「Zimbra Collaboration Suite」を開発する、米ジンブラのサティッシュ・ダラマージ創設者兼CEO(最高経営者)に、Web2.0の本質とそれが企業にもたらすものなどについて聞いた。(聞き手=中村 建助)

まずジンブラがどんな企業なのか聞きたい。

写真●米ジンブラのサティッシュ・ダラマージ創設者兼CEO(最高経営者)
写真●米ジンブラのサティッシュ・ダラマージ創設者兼CEO(最高経営者)

 ジンブラは、Web2.0の時代の技術を取り入れたコラボレーション・ポータルであるZimbra Collaboration Suiteを開発・販売する企業だ。Zimbra Collaboration Suiteは、グループウエアであるだけでなく、コミュニケーション・ポータルとも呼ぶべきものである。ブラウザさえ動けば、メールやスケジューラに加えて、コンテンツ管理ソフトのWikiなどが利用できる。

 ただジンブラは直接企業や個人にサービスを提供することはない。各種のサービスプロバイダや企業に最適なものを開発する企業だ。リリースから1年以内で600万人が有料版を使うようになった。

すべてをブラウザ内で完結させる

 製品はオープンソースで開発を進め、より高い機能と24時間365日のサポートを含めた有料版を販売している。オープンソース版を使っている企業を含めればその数はさらに増える。

どういった点に、Zimbra Collaboration SuiteはWeb2.0の技術を取り入れたとのか。

 ブラウザ内で操作が完結するにもかかわらず、操作性は通常のメール・ソフトを上回る。これは全面的にAjaxによって実現したものだ。また独自開発したZimbletによって、様々なWebサービスを画面上に呼び出して使える。地図情報などだけでなく、米セールスフォース・ドットコムのサービスや米オラクルの調達システムなどと連携して利用している。ジンブラ自身がこういった使い方を実践している企業になる。

 Web上でワープロや表計算のファイルを作成する機能も備える。すべてのファイルは受信と同時にインデックス化するので非常に高速で強力な検索も可能だ。我々の狙いは、すべての作業をZimbra Collaboration Suiteのなかで完結させることにある。マッシュアップによって、連携できるアプリケーションの数はどんどん増えていく。

このような製品を作ろうと考えたのはなぜか。

 これまでデスクトップで実現していたものがブラウザ上に動いていくことを確信していたからだ。この時代には、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)がごく普通のものになっていく。ブロードバンドの普及とAjaxがこれを可能にした。

 我々は、Ajaxがブームになるずっと前2003年に、Zimbra Collaboration Suiteの開発に取りかかった。ジンブラはそのころからWebに賭けていたのだ。

Ajaxは何もインストールする必要がない

Ajaxの良さはどこにあるのか。

 Ajaxを使えばWebブラウザの操作性を通常のデスクトップ・アプリケーションのように高めることができる。しかも何もダウンロードする必要がない。他のリッチクライアントはプラグインが必要だ。それからAjaxはオープンな標準なので特定の企業に左右されることがない。

 Ajaxはもっと広がっていくだろう。私はAjaxの普及団体である、Open Ajax Allianceの創設者の一人だ。ここからは、Ajaxを使ってアプリケーションを開発するために使えるツールがダウンロードできる。

Zimbra Collaborarion Suiteはオープンソースでもある。オープンソースの良さとは何か。

 オープンソースでは、ソフトやサービスの透明にして示すことができる。バグのデータベース、サポートの状態、ソースコードについてもWebから調べることができる。自分が利用しているものについて、利用者はどういった状態なのか不安を感じることがなくなる。

 それからジンブラ1社だけでなく、世界中の数千人という技術者のコミュニティをつくることができる。これはジンブラ1社に比べてはるかに大きなものだ。日本では、フィードパスが「feedpath Zebra」として販売する。こういったことが可能なのもオープンソースだからだ。

 当然のことだが、自由にダウンロードしてもらうことができる。よいと思ったら使ってもらえればよい。

Web2.0の世界から企業は戻ることができない

あなたの考えるWeb2.0とは何か。

 基本的には、コミュニティーをベースとした開発によって生まれるものだ。そこではWindwosのようなデスクトップのOSなしで、リッチなサービスを利用することができる。

 このWeb2.0の世界では、企業はITに関するコストを節約できる。デスクトップのソフトを使っていた場合には不可欠だった、アップグレードやパッチといった作業から解放される。ローカルにデータを保持しなくて済むのでセキュリティも高まる。いったんこの世界を経験した企業は元の世界に戻ることはできないだろう。

 5年先までには、すべてがWebブラウザ上で処理されるようになり、OSはあまり意識されない存在に変わっていくのではないか。デスクトップからブラウザへ移行してく流れを止めることは難しい。