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日経コンピュータ2006年10月30日号の記事をそのまま掲載しています。執筆時の情報に基づいており現在は状況が若干変わっていますが、BCP策定を考える企業にとって有益な情報であることは変わりません。最新状況は本サイトで更新していく予定です。

 「2000年ごろ、特にホスティングではデータセンター選択の決め手は価格だった。しかし今は、付加価値を求めるユーザー企業が増えている」(ソフトバンクIDCの三浦本部長)。インフラ部分の運用は外部に委託し、自社はアプリケーションの開発に注力するためだ。そうした状況でデータセンター事業者各社は、さまざまなオプション・サービスを充実させている(表3)。

表3●データセンターの主な付加価値とオプション・サービス
表3●データセンターの主な付加価値とオプション・サービス
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 例えばIIJやさくらインターネットは、ストリーミング専用サーバーを提供している。「決算発表の様子を株主に向けて配信したり、社員向けeラーニングに映像を使いたいという企業が増えている」(IIJの保条本部長)ことに対応した。このほか、「日本版SOX法の施行に向けて電子メールや経理伝票を預かるサービス、ドキュメントと同様にワークフローまでデジタル化して預かるサービスなど、他社との差異化を図っていく」(同)。

 保管サービスという点では、NTTコムが10月6日、個人情報や財務データなど重要なデータを保管する「ストレージサービス」を開始。将来はスケジュール管理などのアプリケーション・サービスと一体化する予定である。

 NRIは来年9月に新設するデータセンターを「Tier IVに準拠させた」(システムマネジメント事業部ファシリティマネジメント部高橋康文部長)。Tier IVとは、欧米金融機関が中心になって策定した、データセンターを定量的に評価・格付けするための基準。Tier I~IVまであり、Tier IVでは、72時間稼働できる自家発電装置の確保や、電源の供給ラインを二系統以上持つことなどが決められている。

 KVHのデータセンターでは、オペレータが2カ国語以上を話せる。「外資系の証券・銀行に重宝されている」(田口本部長)。ソフトバンクIDCは2005年にソフトバンク・グループに加わったことで、「通信事業者とソフト流通業者の強みを生かし、ハウジングにネットワーク機器や負荷分散装置などの管理を含んだトータルな運用を提案している」(三浦本部長)という。

RFPにデータセンター要件を明記

 システム・インテグレーションから引き続いてデータセンターでの運用を委託する場合は、データセンターの違いを気にするユーザーは少ないように思える。システム構築の内容で勝負が決まるからだ。しかし、その状況にも変化が起きている。「事業継続などの観点から、システム構築のRFP(提案依頼書)に、データセンターの立地やサービスに関する指定を記す企業が増えている」(NRIの山形 副本部長)。

 例えば金融業では、FISC(金融情報システムセンター)の「金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準」に準拠することをRFPに明記する(写真2)。こうした状況が、他の業界にも広がっている。

写真2●RFPにデータセンターの条件を記すケースが増えている
写真2●RFPにデータセンターの条件を記すケースが増えている

疑問4は…ウソ 各社強みを生かした差異化を図っている