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シーポイント沖縄支店の「てぃーだブログ」運営メンバー。左から大下剛史氏、野澤浩樹社長、上原稔氏
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 沖縄県の地元密着型ブログである「てぃーだブログ(http://blog.ti-da.net/)」が拡大を続けている。運営するのはシステム開発事業などを展開するシーポイント(静岡県浜松市)。ブログ開設者(ブロガー)数は約1万3500人(2月19日時点)、月間約1500万ページビュー(1月)で、大手ブログサービスに比べれば数十分の一の規模だが、積極的な利用者が多く、毎日2割程度の人が日記を更新している。2005年3月の開設からわずか3カ月で沖縄県内で最もアクセスが多いウェブサイトに育ち、今も新聞社などを抑えてこの座を守り続けている。

 てぃーだブログでは、ブログ開設者の6~7割が沖縄県内在住者なのに対して、閲覧者は県外からが6割程度を占める。県内の情報交換だけではなく、「沖縄からの情報発信につながっている」(野澤浩樹社長)というわけだ。

 利用者と運営者の間の一体感も強い。今年1月29日から30日にかけて、定期メンテナンス作業中にトラブルが発生し、約24時間にわたって、てぃーだブログにアクセスできなくなった。この時も、「2日間寝てないんじゃないか」「今は沖縄を離れているが、てぃーだブログでつながっている気がしてうれしい」といったスタッフへの励ましのコメントが多数寄せられた。

沖縄の特産品情報を口コミで発信

 てぃーだブログの口コミ効果は絶大だ。沖縄本島北部にある大宜味村名産のシークヮーサー(かんきつ類の果物)を使った万能調味料「笑味(えみ)たれ」は、地元で細々と販売されていたが、口コミで人気に火が付いた。てぃーだブログで「おいしい」とレシピなどが紹介されるようになり、ネット通販開始から5カ月で約1万本を販売した。これをきっかけに、県外のスーパーや百貨店などでも販売されるようになった。

 野澤社長は浜松市出身だが大の沖縄ファンで、2004年9月に沖縄支店を開設した。当初は失敗続きだったという。本州でネット通販業者を支援する事業を展開しており、沖縄でも同様の事業を展開しようとした。しかし、「沖縄のネット通販サイトを1000ぐらい探して案内状を出したが、まったく反応がなかった」(野澤社長)という。

 そこで、野澤社長はまず人が集まるウェブサイトを作ってから、物販に結び付けようと考えた。当時流行していたSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)ではなく、ブログにこだわった。「SNSで沖縄の人が1000人集まっても、それ以上の広がりはない。SNSはあくまで地域内でのやり取りだが、口コミやヒット商品を生むには地域外の人も呼び込む必要があり、ブログのほうが適切だと考えた」(野澤社長)

 「沖縄の情報は、沖縄から発信しよう」という野澤社長の理念から、サービス提供用のサーバーも沖縄に設置している。野澤社長はてぃーだブログ開設当初にこうした考えを自分のブログに書き綴った。これに共鳴して徐々に集まったブロガーたちが、現在はてぃーだブログのヘビーユーザーになっている。他の大手ブログサービスからてぃーだブログに「移籍」したブロガーも多かった。

名古屋、宮崎などの地域ブログも開設

 こうした地域密着型ブログについて、野澤社長は「沖縄だけではなく、地元意識が強い地域ならどこでも成立する」と断言する。2005年10月に開設した静岡県浜松市の「はまぞう」は既に月間約1300万ページビュー(今年1月)に達し、県内最大級のサイトに成長した。1月から2月にかけて、名古屋播磨(兵庫県)宮崎長野でも、相次いで地域ブログのサービスを始めている。