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Ajaxやマッシュアップなど、「Web2.0」に分類される技術や手法を取り込んだグループウエアの開発が加速している。米国のベンチャーが開発した製品が日本上陸。米グーグルも、メールやスケジューラを組み合わせた企業向けサービスを、2006年8月末に打ち出した。

 「Zimbra Collaboration Suite(ZCS)」は、Webメール、スケジューラ、アドレス帳、文書作成といった機能を備えるグループウエア。開発元の米ジンブラーが公開している APIを使って、システム間でXML形式データをやり取りしたり、他のWebサービスの機能をZCS上で利用したりする、いわゆる「マッシュアップ」が可能である。

 例えば、メールの文中にある単語を自動認識して、マッシュアップしたWebサービスやスケジューラに渡すことができる。「今日」や「明日」、「2006年9月18日」といった単語については日付と認識して、スケジューラに入力している利用者のスケジュールから、対応する日付のデータをポップアップ表示する()。郵便番号に続く文字列を住所と認識して、地図検索サービスでの検索結果を表示したりもできる。これらの機能を実現するため、ZCSはAjaxを採用している。

図●「Zimbra Collaboration Suite」の画面例
図●「Zimbra Collaboration Suite」の画面例

 ZCSに関する日本での総事業化権は、住友商事が取得。日本語化や販売は、サイボウズの子会社フィードパスが受け持つ。日本語版ZCSであるfeedpath Zebraは、日付やメールアドレス、電話番号といった単語を標準で認識。このほか、「商品コードや顧客コードの書式を登録しておけば、社内の業務システムから関連データを取得して、確認できる」(住友商事)。

 住商はパートナーと協力してfeedpath Zebraを各種サービス・プロバイダや企業に販売するほか、フィードパスがSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)で提供する。SaaSの料金体系には2種類あり、初期費用10万円に加えて毎月1アカウントにつき1280円あるいは2480円が必要である。

 一方、米グーグルは06年8月末、企業向けサービス「Google Apps for Your Domain」の提供を開始した(日本での提供はまだ)。Webメール、インスタント・メッセージ、スケジューラ、Webページ作成といったサービスを含む。ユーザー企業の社員は、一度ログインすれば、これらのアプリケーションを利用できる。無償版のほか、サポート付きの有償版も用意すると見られる。ほかにも、米国のベンチャー企業スケーリックスの日本法人である日本スケーリックスが、ZCSに似た操作画面を持つWebベースのグループウエア「Scalix Web Access」を、国内で販売する。

 既存のグループウエア大手である米IBMや米マイクロソフトも、Web2.0関連技術を取り込むと表明済みだ。IBMは07年に出荷予定の次期 Notes「Hannover(開発コード名)」に、タグによるデータ管理技術やAjaxを取り込む。マイクロソフトはOffice2007の一製品である「SharePoint Server 2007」に、Webコンテンツ管理システム「Wiki」を加える。