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 日立製作所は、経済産業省から委託されて進めていた「響プロジェクト」で開発したUHF帯対応無線ICタグ(製品名はμ-Chip Hibiki)を2006年11月に出荷した。まず、響プロジェクトにおける最終試作品と同じプロトコルを実装する。国際標準「ISO 18000-6タイプC」(Gen 2)のプロトコルに一部制限を設けた形になる。ISO 18000-6タイプCに完全準拠する製品も開発を進めており、2007年8月ごろに出荷する。ICタグの具体的な単価については、明言していない。

 響タグの最大の特徴は、インレットの状態で5円という価格の安さにある。しかし日立は、インレットの単価は明言していない。インレットの単価は、量産規模によって変わる。響プロジェクトの条件は、「月産1億個のときの販売価格が5円」というものだった。日本でのUHF帯ICタグシステムの本格導入がこれからという状況を考えれば、そのレベルの量産規模に達するにはまだ時間がかかる。それでも例えば、10万個や100万個といったまとまった発注をした際の価格は、経産省による響プロジェクトの成果として示すべきではなかったか。それに対して、「1億個の発注があれば、もちろん5円で提供できる」(日立トレーサビリティ・RFID事業部副事業部長の中島洋氏)というにとどまった。

実証実験にすぐ使える導入キットを用意

 響タグの商品形態は次のようになる(写真1)。500枚のICタグ(シールラベル型)とリーダー(高出力型)、アンテナ、専用ソフトウエアをセットにした導入キットとして、104万7900円で販売する。ICタグは、Gen 2のプロトコルに一部制限を設けたものになる。

写真1 μ-Chip Hibiki導入キット ICタグとリーダー、アンテナ、ソフトウエアからなる。

 導入キットは、UHF帯ICタグシステムの本格導入を考えているユーザーが「実証実験用に購入してすぐに使えるもの」(日立の中島氏)として開発したという。日本では、実証実験を行って導入の可能性を探る時期だととらえた。実験において、さまざまな対象物にICタグを張り付けて試せるように、形状をシールラベル型とし、500枚と多めに用意した。シールラベルの大きさは、物流向けに4×6インチ(約102×153mm)とした。

 Gen 2完全準拠のICタグは、2007年8月ごろに出荷する。Gen 2に完全準拠しないICタグをベースにユーザーが導入を進めた場合、途中でICタグを切り替えても問題はない。導入済みのリーダーは、Gen 2プロトコルの一部の機能を使って通信するだけで、Gen 2完全準拠のICタグも問題なく読み取れるからである。

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