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 自動貸し出し・返却機を使ったDVDのレンタル事業を手がけるアスタラビスタは、無線ICタグを利用したレンタルDVDの商品管理・分析システムを、2006年8月25日に本格稼働させた。ICタグの情報で無人の自動レンタル機による貸し出し・返却の個品管理を行うほか、誰がどこで何を借りたかといった顧客情報管理(CRM)や、複数のレンタル機の間の効率的な在庫配置などに活用する。ICタグに対応した自動レンタル機の「アスタラビスタ」は、東京メトロ駅構内の10カ所に配置しており、1年後にはコンビニエンスストアや飲食チェーン、大規模マンションなどに3000台の設置を目指す。

 アスタラビスタは、自動レンタル機によるDVDのレンタル事業を展開するために、2006年1月に発足したベンチャ企業である。欧米では普及しているDVDの自動レンタルビジネスが、国内では事業展開されていないことに目を付けた。

 日々の通勤や生活で通りがかる場所に自動レンタル機を設置し、レンタル・ビデオ・ショップに足を運ばなくてもDVDをレンタルできるようにすれば、縮小傾向にあるレンタルビデオ市場で新しいビジネスが成り立つとの計算である。サービスは8月25日に開始し、まず上野、日本橋、表参道など東京メトロの主要10駅に自動レンタル機「アスタラビスタ」(写真1)を設置した。

写真1 自動DVDレンタル機の「アスタラビスタ」 まず東京メトロの10駅(上野、日本橋、表参道、大手町、四ッ谷、新宿、日比谷、六本木、溜池山王、麻布十番 )で、8月25日にサービスを開始した。

 アスタラビスタを使ってDVDを借りるときは、レンタル機のタッチパネル画面で借りたいDVDを選び、画面の案内に従ってクレジットカードをリーダーに通す。この操作だけでDVDがレンタル機のスロットから出てくる(写真2)。初めて利用する際には、画面にタッチしてメールアドレスとパスワードを入力する必要があるが、2回目以降は上記の簡単な操作で貸し出しが完了する。返却時もタッチパネル画面で「返却」を選び、レンタル機のスロットにDVDを挿入するだけで済む。借りた場所と異なるレンタル機にも返却できる。料金体系は「24時間で350円」の1種類とシンプルだ。

写真2 「アスタラビスタ」のDVD貸し出し・返却スロット この中にICタグリーダーを設置してある。

 使用しているICタグは13.56MHz帯の周波数に対応した製品で、DVDディスクの中央部に張り付ける(写真3、写真4)。自動レンタル機のDVDを出し入れするスロット内部にリーダーを設置し、貸し出し・返却の際にICタグのIDを読み込んで個品単位の貸し出し状況を管理する仕組みだ(図1)。情報はいったん自動レンタル機に蓄積し、数分程度のタイムラグでデータセンターに送信する。貸し出し状況などの管理や分析でデータを使う際は、データセンターのサーバーにアクセスする。

写真3 レンタル用DVDにICタグを張り付け 白石副社長が指さしているDVD中心部分にICタグがあり、シールでカバーしている。

写真4 DVD中心部にICタグ 13.56MHz帯のICタグを使用。裏側からみるとアンテナやICチップが見える。

図1 アスタラビスタのシステム構成 ネットワークおよびデータセンターはNTTコミュニケーションズの設備を利用。DVDの貸し出し/返却時にレンタル機のスロット部分にあるICタグリーダーで読み取り、情報をセンターのサーバーに送る。 【クリックすると拡大表示】


本記事は日経RFIDテクノロジ2006年11月号の記事を基に再編集したものです。コメントを掲載している方の所属や肩書きは掲載当時のものです