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顧客からもらったネーム入りのペンが「宝物」。パラパラマンガは右下
 日立情報システムズは現在、データセンターを核にしたASPやアウトソーシングなどのサービスビジネスに力を入れている。このビジネス向けに、営業部門主導でサービスを企画・開発して拡販するのが、和田の大きなミッションの一つ。最近では法改正を機に、保険業界向けのeラーニングサービスを立ち上げた。

 自らサービスを企画、製品化して販売するのは、ある意味で社内ベンチャーのようなもの。ユーザー企業の要求に応じて個別に提案し、システムを開発するやり方とは全く異なる。和田は「リスクは自分たちで負わなければならないが、誰かが作った商品を売るより、やりがいは大きい」と話す。成功には自信がある。「お客さまから直接ニーズを聞いて立ち上げるサービスが、うまくいかないわけがない」。

 和田は部長になった今も、営業の最前線で客先を飛び回る。「現場感覚を肌で感じられなくなれば、何が正しいかの判断力がさび付いてしまう」と考えているからだ。そして自ら動くことは、リーダーとしての信念でもある。好きな言葉は「ノブレス・オブリージュ」。フランス語で、直訳すると「貴族の義務」。欧米では財産や権力、社会的地位のある人間ほど重い責任が伴うとされており、戦争が起これば将校自ら最前線に立って戦った。和田は3年前の部長就任時、この言葉を部下に宣言し、実践してきた。個人プレーでもトップセールスでもない。「チームの一機能を分担し、チームとして顧客から信頼してもらう」ためだ。

 和田の手帳には常に、2、3週間先まで宴会の予定が詰まっている。その半数以上が顧客からの誘いで、和田自身も「夜は人気者」と冗談めかす。人気の理由が、鞄の中身を見て分かった。ゴルフのスイングの動画から作ったパラパラマンガ。一緒にプレーした人に、作って進呈するそうだ。一事が万事だ。このマメさで顧客の心をつかんでいるのだろう。

=文中敬称略

和田 淳(わだ じゅん)氏
日立情報システムズ
金融情報サービス事業部 営業本部 第一営業部 部長
1963年、神奈川県生まれ。1987年4月、日本ビジネスコンサルタント(現・日立情報システムズ)に入社。一貫して営業畑を歩み、2004年 4月から現職。趣味は、すっかり監督業が定着してしまった草野球と、キャバリア犬「カレン」との夜ごとの会話。何時に帰っても起きて出迎えてくれる、まさに心の友だとか。