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McAfee Avert Labs Blog
Operation Spamalot: The End of Stock Spam?より
March 12, 2007 Posted by Kevin McGhee

 米国証券取引委員会(SEC)は米国時間3月8日,先ごろのスパム・メールによる株価操作を理由に,35社のピンク・シート株(未公開株式の一種)の取引停止を発表した(発表資料関連記事)。

 このところ株価の操作を狙ったスパムが増えており,スパム全体に占める割合が大きくなっている。2006年の1年間で300種類以上の株式銘柄に関するスパム・メールを確認している。この種のスパムでは,株価操作したい銘柄の情報を画像に入れて伝えるケースが多い。この方法なら画像を添付すれば済み,スパム・フィルタを通過できるようにメール本文やURLを工夫して送る必要がないため,検出が難しい。以下に,最近入手した株価操作スパムの画像例を示す。


写真1 株価操作スパムの例
[画像のクリックで拡大表示]

 関係銘柄の取引を停止するという今回の対応は「Spamalot作戦」によって下された。スパマーが儲ける代償として発生する損失から「投資家を保護する」ためのものである。SECはこれまでにも株価操作スパム撲滅活動を実施してきたが,今回の決定はその中でも最も厳しい対応である。この種のスパムに何らかの対策をとるのは必要なことである。ただ,効果があるかどうかは疑問だ。株価操作スパムはなくなるだろうか。

 1種類の株価操作スパムが出回る期間は,一般的に数日からせいぜい数週間だ。SECはプレスリリースのなかで,2006年9月,同年12月,2007年1月に株価操作スパムの対象となった銘柄を例として紹介したのに対し,取引停止は3月8日午前9時30分から10営業日の間に過ぎない。

 我々の調査では,この2日間で少なくとも14銘柄以上の株式がスパムの対象になったが,SECが取引を停止した35社のうちこの中に入っていたのは1社しかなかった。取引停止は悪くないアイデアだが,対象となった株式の取引を,スパムが始まってすぐに停止できない限り,結局は失敗すると思う。株式操作スパムの開始初日から10日にわたって取引を停止すれば,スパマーから株価をつり上げる機会を奪い,スパムなど役に立たないと思わせることができる。こうした行為に加担するスパマーは,間違いなく手っ取り早く稼ぎたいと考えている。稼ぐことが不可能だと感じれば,スパマーは株価操作スパムをやめるだろう。

 SECは,株価操作スパムで利益を得る連中の追及を続けるとともに,オンライン株価操作事件にともない東欧系ネットワーク・グループの資産300万ドルを最近凍結した。こうしたSECの派手な行動は,スパム情報を信じて投資することのリスクに対する認識を高める。この点はメリットだが,スパムで狙われた真っ当なピンク・シート企業に配慮しなければならない。企業にとっては,どれだけの損害になるのだろうか。



◆この記事は,マカフィーの許可を得て,米国のセキュリティ・ラボであるMcAfee Avert Labsの研究員が執筆するブログMcAfee Avert Labs Blogの記事を抜粋して日本語化したものです。
オリジナルの記事は,Operation Spamalot: The End of Stock Spam?でお読みいただけます。