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 既に市場では,「クアッド・コア・プロセッサ」を搭載するPCサーバーの出荷が始まっている。プロセッサの進歩は,データベース容量計画の常識を大きく変えていくだろう。筆者には2人の小さな子供がいるが,30~40年後に彼ら親になって,自分の子供とデータベースに関して話をしているとしたら,きっとこんな内容になるだろう--。

 「へえ,そうなのか?でも私がお前くらいの年齢だったとき,こんな無限コアで,バイオ・エンジニアリングを駆使して作られた,最新式のプロセッサはなかった。私たちは,古臭い方法でデータベースのチューニングをしなければならなかったんだ。これは,本当に大変な作業だった。家と職場を何度も行ったり来たりしないといけなかったのだから。道路は行きも帰りも上り坂で,雪が積もっていたんだよ--」

 将来登場するかもしれない「無限コア・サーバー」が,熟練したチューニングのプロたちの技術を無用のものにする日が来るのかどうかは,筆者には分からない。だがそういう日が訪れる前に,筆者が定年を迎えるのは間違いないだろう。だから筆者はあまり心配していない。それでも近年のプロセッサ処理能力の飛躍的な向上が,興味深いことであるのは確かだ。ムーアの法則を愛さずにはいられない。

 米Dellによると,米Intelのクアッド・コア・テクノロジを搭載した新しいサーバーは,「デュアルコアの4ソケット・システムのパフォーマンスに匹敵」し,全体的なパフォーマンスで最大63%,「ワット当たり」のパフォーマンスで最大40%優れているという。

 言うまでもないことだが,米AMDも後れを取りたくないと思っている。もともと世界初のデュアル・コア・チップを出荷して,Intelの先手を取ったのはAMDだった。最初にクアッド・コア・モデルを出したのはIntelだったが,厳格なハードウエア専門家のなかには,Intelのモデルは「厳密な」意味でクアッド・コア・ソリューションではないと主張する者もいるだろう。Intelのソリューションは事実上,単体のソケット内の単体のシリコンに同社のデュアル・コア・チップを載せたものが,2つあるだけだからだ。AMDは今年の前半に,クアッド・コア・プロセッサのリリースを予定している。そして業界の専門家のなかには,AMDクアッド・コア・モデルはIntelの現在のクアッドコアプロセッサよりも著しく速いものになるかもしれない,と予測する者もいる。

 もちろん,IntelとAMDはこれからも決して終わることのない,パフォーマンスを競い合うゲームに従事することだろう。だから本当に大事なのは,誰が一番速いのか,ということではない。それよりも興味深いのは,私たちが使用する「コモディティ・サーバー」の速度が際限なく上がり続けているということだ。

 さらに,AMDがローエンドの消費向け市場やラップトップの市場に激しく食い込んでいるにも関わらず,サーバー市場を支配しているのは今でもIntelである。AMDのクアッド・コア・プロセッサは中小企業にとって魅力的なので,IntelとAMDの両方に更なる価格面でのプレッシャーがかかるだろう,と多くの専門家は予測している。IntelとAMDの両陣営のクアッド・コア(そしてそれ以上の)プロセッサ・プラットフォームは,今後も継続して,旧モデルより費用対効果にはるかに優れたデータベース・サーバー・プラットフォームをもたらすだろう。私たちが支払うお金が,どちらのチップ・ベンダーに行くのか,ということは関係ないのだ。

 チューニングのプロを求める市場が今後も存在し続けることを筆者は期待し,そうなると予測しているが,費用対効果の高いこれらのサーバーによって,生活が少し楽になることは間違いない。少なくとも,より多くのデータを使って,より多くのことを可能にするアプリケーションをユーザーが要求し始めるまでは,そうだろう。決して満足しないユーザーと一緒に暮らしていくことは不可能だが,彼らなしに生きることもできない。