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 マイティカードは、最大約3000枚のアンテナを1台のリーダーで制御できる米ビュー・テクノロジのICタグシステム「TrueVUE RFID Platform」を、2006年末に出荷した。棚に多数のアンテナを取り付けて運用するスマートシェルフを安価に構築できるという。スマートシェルフだけでなく入出荷検品用のリーダーアンテナなどもあわせて制御し、サプライチェーン上の物の流れを一括管理する機能を備える。

 スマートシェルフは、陳列棚に多数のアンテナを取り付けたもので、顧客が棚の商品を手に取ったときに商品情報を提供したり、棚ごとの在庫をリアルタイムに把握したりするのに使う。TrueVUE RFID Platformを使えば、このスマートシェルフを安価に構築できるという。欧米では「複数の大手小売業者がDVDやジーンズ、薬品などを対象にテスト導入した実績がある」(マイティカード・プロダクト企画部部長の徳永克也氏)。ICタグの周波数はUHF帯がターゲットである。

 スマートシェルフは、アパレル商品やCD/DVDなど少量多品種の製品に適用するのに向いている。例えば三越が実施した2005年度の経済産業省のICタグ実験では、婦人用高級ジーンズを陳列している棚にアンテナを敷き詰め、電子ペーパーを棚に取り付け、ブランドごとのサイズ在庫をリアルタイムに表示した。顧客は自分のサイズの有無を一目で確認でき、店員はどのサイズを補充すべきかがすぐに分かる。

 ところがリーダーは通常、アンテナのポートを4~8個程度しか備えない。スマートシェルフを売り場全体に導入するような場合を考えると、アンテナは何十枚から何百枚も必要である。このため、UHF帯の場合で30万~40万円程度からのリーダーが何十台と必要になる(図1)。

図1 スマートシェルフを構築するのに通常のリーダーを使った場合とTrueVUE RFID Platformを使った場合の比較 【クリックすると拡大表示】

 そこでTrueVUE RFID Platformでは専用のハードウエアとソフトウエアを組み合わせ、1台のリーダーで最大3000枚のアンテナを制御できるようにした。専用ハードウエアとして、「ルーター」と「スイッチ」を用意する(写真1)。リーダーはルーターにつなぎ、ルーターは多数のスイッチにつながり、各スイッチには最大16枚のアンテナを接続できる(図1)。ルーターに別のルーターをつないで、さらに階層を深くすることも可能。こうして1台のリーダーで多数のアンテナを制御できる。この専用のルーターとスイッチの価格がリーダーより安価だという。

写真1 専用のルーター(右)とスイッチ(左)
ポート数などを除き、見た目はほとんど変わらない。アンテナの切り換え器としては同じ機能を持つが、TCP/IPのネットワーク機器としてそれぞれルーター、スイッチの機能を持つ点などが異なる。


本記事は日経RFIDテクノロジ2006年12月号の記事を基に再編集したものです。コメントを掲載している方の所属や肩書きは掲載当時のものです