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フリー・エンジニア
高橋隆雄 フリー・エンジニア
高橋隆雄

 AsteriskNOWは,米ディジウムが無償で提供するディストリビューションの一種。Linuxもパッケージされており,インストールのハードルは低い。Asteriskをちょっと試したいというユーザーには最適なパッケージだが,インストールにはいくつか注意点がある。今回はこのAsteriskNOWのインストール方法を解説する。

 今回は連休前の公開ということもあり『ちょっとこの暇に試してみよう』という方向けのインストール方法を解説したいと思う。とはいえLinuxのインストールからAsteriskのインストール/設定までとなると,何かと負担に思われるかもしれない。そこで,今回は比較的簡単に試せるAsteriskのディストリビューションの一つである「AsteriskNOW」を取り上げることにしてみよう(関連記事

・序々に増えてきたAsterisk関連情報

 まずは最近のニュースから。少々というか,かなり手前味噌であるが新刊を上梓させていただいた。『Asterisk徹底活用ガイド』(ISBN978-4-7980-1632-0)というタイトルで以前と同じく秀和システムから発売されている。今回のこの書籍ではAsterisk 1.4までを含む内容とし,どちらかといえばAsteriskを実際に使う上で参考になる内容としている。

 また拙著以外でも『Trixbox実践ガイドブック』(吉田 秀利・若林 登 共著,工学社 ISBN978-4-7775-1278-2)が発売されている。また近いうちに別なAsterisk関連書籍が出るとも聞いており,日本国内におけるAsteriskの情報も充実してきたようだ。とりわけtrixboxのようなAsteriskのディストリビューションに特化した書籍も発売されるようになったことが面白い。今年は日本でもAsteriskにとってさらに充実の年となるのではないだろうか。

・AsteriskNOWとは?

 Asterisk特番サイトQ&Aでも書いたように,AsteriskNOWは米ディジウム(同社のWebサイト)の出すAsterisk関連製品の一つである。AsteriskNOWはいわば「ディジウム純正ディストリビューション」のようなもの。オープンソース版のAsteriskを派生させてLinuxを含むパッケージにしたものだ。

 AsteriskNOWの現在のステータスはベータ版(β5)である。ここで紹介するインストールの手順もベータ版を基にしたものであり,正式リリース版では変わる可能性がある。とはいえ現段階でも比較的使いやすいディストリビューションの一つである。なおAsteriskNOWには前述のようにLinux(rPath Linux)が含まれているため,OSをあらかじめインストールする必要がない。余っている適当なPC-AT互換機があればインストールして使用することができるので,お手軽である。ただし画面周りなどは今のところ日本国内では全くローカライズされていないため,メッセージ類は英語となる。

・AsteriskNOWの要求仕様

 AsteriskNOWをインストールするマシンの要求仕様はそれほど高くない。普通にLinuxが動作することと,インストールに十分な空き容量があればかまわない。そのため,ちょっと古くなって遊んでいるパソコンなどを流用すれば良いだろう。一般的に言われるAsteriskのインストール要件はPentium III 800MHz以上,メモリー256MB以上などだが,使用条件によってはこれよりも低いスペックで動作する。ただし,AsteriskNOWは背後でデータベースのエンジンであるMySQLを動作させているので,あまりに低スペックなマシンでは使えない可能性もある。また使用するディスク容量については,筆者の試した限りでは占有量は1.5Gバイト未満だった。

・入手とインストールの事前準備

 AsteriskNOWは専用サイト(http://www.asterisknow.org/)からダウンロードできる。ダウンロード・ファイルはISOイメージで配布されている。これをダウンロードし,Windowsマシンなどで適切なCDライティングソフトを使ってCD-Rにイメージで書き込む。そうするとブート可能なCDが出来上がるので,これを使ってインストールする。

 インストールするマシンの事前準備としては,当然ながらCDからブートできるように設定しておくことと,既存のハードディスクの中身を消去してかまわないかどうかの確認だ。本連載の説明では既存ハードディスクの中身をすべて消してインストールしている。この手順通りに進めるとハードディスクの中身がきれいさっぱり無くなってしまうので注意してほしい。