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二、 ITに 仕事とられて 部署変わる

 新しい情報システムが導入されたため、「これまでの仕事がなくなった」「ベテランでなくても仕事を任せられるようになった」ということが起こります。典型的な「仕事とられて」の例です。これは、企業で日常的に起こっていることなのです。

 30余年になる我が国のITの歴史を利用目的の視点で振り返ると、第一期は大量の調査データを集計するものでした。その後、「コンピューターは、大量データを正確かつ迅速に処理する」という価値が認められ、企業における会計処理に使われるようになります。これが第二期です。続いて第三期になり、販売管理や生産管理に必要なデータを集計したり、分析する道具として使われるようになりました。

 そして、個人の仕事を対象にしたOA(オフィス・オートメーション)ブーム、パソコンブームにつながるのでした。その一方で、人口知能もITに含まれるようになり、人型ロボットの研究と開発が盛んになりました。ITの歩んできた歴史は、常に人の仕事を機械に置き換える歴史であったといってもよいでしょう。そしてそれは今後も変わりません。ITの導入が進み、「部署変わる」人の受難は、まだまだ続くでしょう。


(文・森岡 謙仁=経営・情報システムアドバイザー、
アーステミア有限会社代表取締役社長)