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セブン&アイ・ホールディングス 執行役員 システム企画部CVSシステム担当(インタビュー時はセブン-イレブン・ジャパン執行役員 情報システム本部長) 佐藤 政行氏

 情報化投資に「これで大丈夫」はあり得ない。CIOとして、常に次の一手を考え続けている。現状に満足せず、十分に考えた上で情報化を進めれば、会社はどんどん良くなっていく。

 2008 年の稼働を目指して構築している次期基幹系の「第6次システム」も、こうした考えに基づくものだ。まだ詳しくはお話しできないが、これが動き出せば、店舗の発注精度がいっそう向上する。本部スタッフが店舗を支援するための機能も強化し、店舗オペレーションを改善する。

 当社は、これまで基幹系を刷新するたびに、他社に先駆けて先端ITを導入し、同時に業務コストを削減してきた。それによってお客様や店舗に対するサービスを向上させ続けている。6次システムでも、この好循環を断ち切らないようにしたい。

 まったく新しいシステムを構築するときは、我々ユーザー企業の力量が問われる。システムは現状の課題を解決するツールであると同時に、ビジネスの未来を切り開く役目を担っているからだ。

 どのようなシステムを作り、どう活用していくかを考えるのは、ビジネスの現状と可能性を理解している我々にしかできない。新システムの企画は、顧客ニーズの変化や小売業を取り巻く環境といった現状を分析しては、あるべき姿を考える作業の積み重ね。現実はとても地味できついものだが、手を抜けない。これに会社の将来がかかっているのだから、他人任せにできないのは当然だろう。

 確かに当社はシステムの開発から保守・運用に至る一連の業務を、ITベンダーにアウトソーシングしている。だが、どのようなシステムを作るかは、1から10まで自分たちで決めている。

 ベンダーに提案力を求める声もあるようだが、それはちょっと酷ではないか。ベンダーは小売業界で商売しているわけではないので、そう簡単に当社の課題を見つけられるはずもない。

 だから我々は、ベンダーの提案に過剰な期待はしない。ベンダーは、我々が考えたプランを具体化する策を、一緒に考えてくれればよい。

 そう、あくまでも一緒に考える。当社は、新システムで使う技術や製品を選ぶ際も、決してベンダーに丸投げしない。先端ITの導入に挑戦しているのも、自分たちの意志だ。

 新システムを企画してから動き出すまでには、3年程度かかる。ベンダーは、どうしても実績豊富な技術・製品を勧めてくるが、それを無自覚に受け入れていると、システムが稼働したときに時代遅れになってしまうリスクがある。(談)

写真=室川 イサオ