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ディー・エヌ・エー 取締役  守安 功氏

 当社のビジネスは、「ビッターズ」や「モバオク」、「モバゲータウン」などWebや携帯電話によるオークション・サイトの運営だ。システムなしで、ビジネスは成り立たない。競争力の源泉でもある。

 ネット・サービスの世界では、実行するまでのスピードが大事だ。新規サービスを立ち上げる際には、平均で2カ月くらいでシステムを開発する。

 システムを早く動かそうとすれば、外部のITベンダーに仕事を頼むより、内部で開発するほうがよい。実際に当社では、どうしても人的リソースが足りない場合以外は、システムはほとんど自力で構築している。

 これを担うシステム部門の役割は非常に重要だ。今、当社には約30人のシステム担当者がいるが、基本的には全員が、プログラミングの能力を備えている。

 ただシステムの担当者に求めるのは、プログラミング能力だけではない。これだけの短期間でシステムを完成させようとすると、単にシステムを開発するのではなく、いかに機能要件を必要不可欠なものに絞り込んでいくかが重要になる。

 システム担当者には、当初の機能要件について優先順位を付け、開発費用・期間を勘案して要件を絞り込んでもらうだけでなく、サービスの内容そのものが適当なものなのかどうかを考えてもらう。当社のシステム担当者は、「自らの手でサービスを生み出している」という自信を持って働いているはずだ。

 逆にビジネスに関心のない“受け身体質”のシステム担当者には、当社のシステム構築プロジェクトは無理。当社では、サービスを企画してからシステムを開発するまで、企画や営業、システムなど各部門の担当者が数人規模のチームを組み、プロジェクトを進める。要件を確定する過程では、企画・営業担当者と議論することも必要だ。

 だから、システムの担当者を採用する時には、当社のサービスに興味を持っているかどうかを重視する。企画・営業部門とともにサービスを考え、システムという形にしていくという意識を持った人材を求めているといってもいい。プログラミング技術は教育により、ある程度までは高めることができるが、ビジネスへの関心は教えられるものではないからだ。

 幸いなことに当社のビジネスはかなりの勢いで拡大している。成長を支えていくためには、システム部門において優れた人材を採用・育成することが欠かせない。技術者の採用を担当する私の責任も重大だと自覚している。

 とはいえ、こうした基準に合う人材はなかなか見つからないのが現実。どうやって優秀な人材を確保していくのかが悩みの種だ 。(談)

写真:吉田 明弘