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  丸の内から発信するラブソング専門局としてニッポン放送が4月1日から放送を開始した「Suono Dolce」。デジタルラジオでラブソング専門局を立ち上げた理由や今後の展開について,同社取締役 メディア開発局長の森谷和郎氏に聞いた。

(聞き手は隅倉 正隆=IT・放送技術コンサルタント



デジタルラジオの位置づけについて教えてください。

写真1●「Suono Dolce」のトップ画面
写真1●「Suono Dolce」のトップ画面
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 デジタルラジオは,2003年10月にデジタルラジオ推進協会(DRP)が東京と大阪の2つの地域で実用化試験放送を開始しました。ニッポン放送は,今年の3月末までの間,デジタルラジオの95chの1セグメントを伊藤忠商事と2社で0.5セグメントずつ分割して放送していました。そして,今回の4月1日の改編でニッポン放送は95chの1セグメントのフル帯域を使い,ラブソング専門ステーション「JOLF DIGITAL RADIO STATION “Suono Dolce”」(スオーノ・ドルチェ)を提供することになりました。

 昨年末にデジタルラジオの受信機能を備えた携帯電話が発売され,すでに4機種が発売されています。送信出力も関東エリアでは2.4KWに増力され,デジタルラジオの聴取環境整備が一気に進みました。これを受け,4月のタイミングで,2011年以降のVHF帯空き地利用をにらみながら,本格的な番組編成を実施しました。リスナーに向けて本格的放送を行うことで,ビジネスモデル含めていろいろな可能性を検討できるようになったというわけです。

 デジタルコンテンツを利用したマルチメディア放送は,あらゆる可能性を秘めていると思っています。例えば,高音質,高画質映像,データ放送,コンテンツ・ダウンロード,サーバー型放送,インターネットラジオなどです。今回は1セグメントを使った放送ができるため,時間によって帯域を変えて多チャンネル化することも可能となります。また,簡易動画ではありますが,トライアルとして映像も放送しています。今後,ダウンロードも含めてデジタルラジオの可能性を検討していくことになります。

 今回のデジタルラジオの目的は,2つあります。1つは,デジタルラジオをきっかけとして,デジタルメディア展開を加速させること。2つ目は,多チャンネル時代の第1歩として,Suono Dolceというブランドを作り,次のステップに進めることです。今のフェーズは,デジタルメディア展開の1つとして,このSuono Dolceでスタートしたところになります。

デジタルラジオでラブソング専門ステーションを選択した理由を教えてください。

 今回,新しい編成,新しいステーションを立ち上げるに当たって,どんなコンテンツがふさわしいかを検討した結果,浮かんできたキーワードが“丸の内”と“ラブソング”でした。ニッポン放送がある丸の内界隈は,ビジネス街から大きな飛躍を遂げて,高級ブランドショップが並ぶような街になりました。ここ丸の内からの情報を届けることでブランドを確立しようと考えたわけです。

 また,ラブソングは人間が絡んでいてドラマがあるコンテンツです。ラジオというメディアにも,人と人とのコミュニケーションがあり,さまざまなドラマがあります。それで,新しく立ち上げるステーションの音楽とジャンルとして,ラジオと親和性の高いラブソングを流そうということになりました。ニッポン放送が今,デジタルラジオではなくFM局を持てるとしても,やはりコンテンツにはラブソングを選んだでしょう。

 私たちにとって,AMラジオの「ニッポン放送」に対するワンモアコンテンツが「Suono Dolce」です。それを乗せる波としては,たまたまデジタルラジオというメディアのチャンネルがあり,それを使ったに過ぎません。ラブソング専門局という今の編成は,あくまで1つの可能性として実施しています。ですから,“ニッポン放送が実施するデジタルラジオ=ラブソング専門局”ではないのです。

Suono Dolceの番組編成を教えてください。

 1週間に3つのワイド番組枠で構成しています(表1)。番組の編成としては,とてもシンプルな番組の編成にしました。

表1● Suono Dolce Time Table
月曜日から日曜日までの1週間の帯番組2つと,月曜日から金曜日のアフター6の時間に放送するワイド番組の計3つの大きな枠のみで編成。
時間帯 月-金 土-日
9:00-18:00 『Bitter Sweets Love Song』
リスナーによるラブソング・セレクション・プログラム。誰にでもある恋愛のエピソードとともに綴られる曲の数々を,リスナーの選曲で番組にする。
ナビゲーター: Catherine,David Shaw
『Bitter Sweets Love Song』
リスナーによるラブソング・
セレクション・プログラム。
18:00-21:00 『TOKYO AFTER 6』
Marunouchiのトワイラトタイムをイメージし,5人のナビゲーターがラブソングを送る生番組。エンターテイメント,カルチャーなど丸の内情報とともに映像付きで提供する。
ナビゲーター:荘口彰久(月),瀬戸早紀(火),Mariko(Vanilla Mood)(水),Catherine(木),加藤いずみ(金)
21:00-24:00 『Midnight Cruise for Lovers』
都会の夜をイメージしたラブソングを選曲して提供する。
ナビゲーター:Dave Fromm

 午前中から放送している1週間の帯番組「Bitter Sweets Love Song」は,月~金曜日の午前9時~午後6時と,土日の午前9時~午後9時に放送しています。リスナーが選局したラブソングを放送するセレクションプログラムです。

 2つ目の「TOKYO AFTER 6」は,月~金曜日の午後6時~午後9時に放送する,丸の内のトワイライトタイムをイメージしたプログラムです。ニッポン放送6Fのスタジオから,各曜日担当の5人のナビゲータが送る生放送の番組です。ラブソングとともに簡易映像も放送しています。

 そして,3つ目の「Midnight Cruise for Lovers」は,毎日夜9時~深夜12時の放送です。都会の夜にふさわしいラブソングを選曲してお届けするプログラムです。