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 二〇〇七年問題に関し、読者から送られてきたご意見を引き続き紹介し、応答文を付記する。


あえて騒ぐべし
 30代後半のユーザ企業のシステム部門です。この問題の犯人探しは簡単ですが、あまり意味がないと思いますので対策を考えるべきでしょう。何人かの読者から指摘がありましたが、やはり治療方法としてはシステムの刷新しかないのかもしれません。ただ問題は、「ブラックボックスとなりつつあるから」という理由でシステム刷新の提案をしても、経営層が受け入れるはずがない、という所です。そうでなくても「今のままでいいだろう」という経営層の方にことの重大性を理解してもらうには、2000年問題と同様大騒ぎしてもらった方がいいのかも、と不謹慎なことを考えてしまいます。

 不謹慎な応答になるが、2007年問題という言葉で騒ごうとしたのは、「経営層の方にことの重大性を理解してもらう」ためであった。しかし、昨今の動向を見ていると、2007年を待たずして、企業を支えている根幹の情報システムを巡るトラブルが起きている。こうした事例は大きく報道されるので、経営者はことの重大性を認知されていると思う。


若者に任せよ
 「若い人はバカばっかり」と言いたいのでしょうか。少なくともお金と時間をくれればなんとでもなるでしょう。問題は、お金と時間をくれないことです。情報システムに限らず、仕事のやり方を常にスクラップ&ビルドしている立場からすれば、馬鹿馬鹿しい話にしか聞こえません。「不要なものを定期的に廃棄していく」という話がピーター・ドラッカーさんの本に書いてあったはずです。

 「若者は馬鹿者」という口癖の知人がいるが、筆者までそう思っているわけではない。若者らしく、お金と時間をぶんどる活動を期待する。


固有システムを見直せ
 簡単に言えば、メインフレームを捨てて、クライアントーサーバー型のシステムにし、COBOLのような古いプログラミング言語を止めて、パッケージ・ソフトとC言語系で再構築することでしょう。日本企業は、余りにも現状の業務処理方式を重視したために、自社固有のカスタム・システムを作り過ぎた結果、こうした事態を招いているのです。
 今こそパッケージ・ソフトに自社の業務処理を合わせてしまう、真のBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)をやるべきです。メインフレーマ(コンピューター・メーカー)やシステム開発会社は、自分の金儲けと競合排除のために、カスタム化を顧客に勧めて来ました。そのツケをこれから自分たちが払うことになるのだと覚悟すべきです。

 出来合いの「パッケージ・ソフトに自社の業務処理を合わせてしまう」ことが、「真のBPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)」になるかどうかというと、筆者は疑問に思っている。といって、「現状の業務処理方式を重視し」、「自社固有のカスタム・システムを作り過ぎ」と弊害も理解している。

 月並みな応答になるが、要はバランスである。作り過ぎに対するショック療法として、パッケージに業務を合わせるという手段をとることもあろう。経営トップがショック療法と認識していれば問題ないが、「最善の策」と誤解して断行すると、会社がショック死しかねない。


(応答文:谷島 宣之=「経営とIT」編集長)