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十二、経営 (KA) と コンピュータ用語を 勘違い

 新しい経営者は、コンピュータ好きのようです。システム部門は忙しくなりますが、そのこと自体に不満はありません。経営者は、昨年に比べてシステム部門の陣容を3割増強させるといっています。今は30人程度のシステム部門で、私は基幹系システム担当チームのリーダーをしています。

 昨年秋に、生産管理と販売管理システムをそれぞれ再構築したばかりですが、「これでは競合に勝てない」との経営者の一言があり、戦略性の高いシステムを計画するように言われています。上司のシステム部長によると、どこかのコンサルタント会社から吹き込まれたらしいのです。

 正直なところ、現場は新システムの開発どころではありません。近々、システム部員の数人が辞めることを知っています。生産や営業の現場では、中堅社員にかかる「業績を上げろ」というプレッシャーはすごいもので、大事な人間が辞めそうだという噂も耳にしました。社員が安心して働ける会社にすることが最優先と思うのですが、社内でこんな話はしにくい状況です。

 社長に吹き込んだコンサルタント会社は、経営がKAというコンピュータ用語であるかのように言葉巧みに社長を洗脳してしまったのではないでしょうか。


(「経営とIT」川柳研究会 編)