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十一、ゴルフ場 社長の自慢 IT投資

 自分の意のままにできたこと、普段は容易に手に入らない成果を得たこと、かつ公言できること。こうしたことがあると、人は自慢したくなるものです。実際、ある異業種交流会が開かれたゴルフ場で次のような会話がかわされました。

 「新しい管理システムを入れたら、在庫が半分に減りましたわ。昨年に比べて営業利益が増えまして、銀行からの評価も上々ですわぁ」

 これはある流通業の社長です。隣にいた情報システム販売会社の社長はこう言いました。

 「システム開発プロジェクトの収支がよく見えるようになり、採算割れ案件がほとんど無くなりましたね」

 異業種、同業種を問わず、経営者が集まる会合でよく交わされる典型的な会話の一つでしょう。もちろん、「IT投資」だけが「社長の自慢」ではありませんし、「ゴルフ場」は社長にとって情報収集の場でもあります。他の社長から聞いたIT投資の成功例が刺激になって、「うちもやれないのか」と言い出す社長は結構いるものです。
 社長が自慢したくなる「IT投資」の裏に、情報システム部門の努力だけでなく、業務部門の部長・ミドルの努力があったことは容易に推察できます。ゴルフ場で情報収集をする社長は、こうした見えない努力の情報も収集して欲しいものです。


(文・森岡 謙仁=経営・情報システムアドバイザー、
アーステミア有限会社代表取締役社長)