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 NHKは2007年5月24~27日に,放送技術研究所の「技研公開」を開催した。研究成果を一般に披露する1年に1回の技術展示会だ。

五つのインターネット配信方法を紹介

 ここ数年の技研公開で目立っていたのが,インターネット関連の展示である。もっともこれまでのインターネット関連の展示といえば,デジタル放送とインターネットの両方で番組を受信する「総合情報端末」をはじめ,構想段階の展示が多かった。ところが今年は「NHKアーカイブス・オンデマンド」という名称で,実際のサービスに近い具体的な展示を行った。

 NHKアーカイブス・オンデマンドは,NHKが放送した番組を,インターネットを通じて有料で配信するサービスである。総務省はNHKの業務を規定する放送法を改正して,NHKによるこうした本格的なインターネット配信事業を認める政策を打ち出している。法改正を受けてNHKは2008年夏から秋ごろに,アーカイブス・オンデマンドを始めることにしている。

 サービス開始を控え技研公開では,NHKアーカイブス・オンデマンドの具体的な利用方法を五つ紹介した。一つは,パソコンに搭載されている通常のブラウザーで番組を見る方法である。二つ目は,米MicrosoftのMedia Centerというアプリケーションで視聴する方法だ。三つ目は,アーカイブス・オンデマンド専用のアプリケーションをパソコンにインストールして視聴するというスタイルである。簡単な操作でアーカイブス・オンデマンドを利用できるようにアプリケーションを作ってあるのが特徴である。

 四つ目は,デジタルテレビ向けのポータルサイト「アクトビラ」を通じて配信する方法,五つ目は通信事業者の次世代通信ネットワークを通じてハイビジョン(HDTV)画質で番組を送り届ける方法だ。

未来のテレビ

スーパーハイビジョンのディスプレー(模型)
写真●スーパーハイビジョンのディスプレー(模型)
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 このほか,NHKが開発している超高画質映像「スーパーハイビジョン」の展示にも,多くのスペースが割かれていた(写真)。NHKはスーパーハイビジョンの開始目標を,2025年に設定している。技研公開では,スーパーハイビジョン用のテレビカメラや衛星放送システム,プラズマディスプレーなどをそろえ,実用化に向けた準備が進んでいることを印象付けた。


 スーパーハイビジョンの技術を応用した「立体テレビ」も,来場者の関心を集めた。スーパーハイビジョン用のテレビカメラで様々な角度から撮影した映像を,スーパーハイビジョン用のプロジェクターで立体的に映し出すという新技術である。