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 通信速度だけでなく,実際に利用するうえで体感速度も比較した(図1)。(1)特定のWebページを見る際にWebブラウザの起動からインターネット接続,特定のWebページを表示するまでに実際にかかる時間,(2)約1MバイトのPowerPointファイルとPDFファイルを開くのにかかる時間――を計測した。

図1●体感速度を比較
図1●体感速度を比較
各機種の実際の体感速度を計測するため,Webページの閲覧,PowerPointファイルの閲覧,PDFファイルの閲覧で4機種を比較した。

通信速度と異なるWebページの表示時間

 (1)のWebページの表示測定では,閲覧する特定のWebページとして日経BP社の案内マップ,http://corporate.nikkeibp.co.jp/information/corporate/map.shtml)を利用した。このページの表示を完了するまでの時間を機種ごとに3回計測し,平均値を算出した。計測するごとに,キャッシュを消去し,アプリケーションは終了させて,接続は手動で切断した。

 その結果,特定のWebページを表示するまでの時間は,通信速度とは全く異なる結果となった。最も速かったのはX01HTで最も遅かったのはEM・ONEだった。EM・ONEはブラウザの起動や通信の確立まではほかの機種と大差なかったものの,Webページの表示が終わるまでに時間がかかった。

PDF閲覧は標準搭載のソフトが影響

 (2)のファイルを開く時間の測定には,1MバイトのPowerPointファイルと1MバイトのPDFファイルの2種類を使った。本体メモリー内から各ファイル内容の表示を完了するまでの時間を機種ごとに3回計測し,平均値を算出した。計測するたびに,起動したアプリケーションは終了させた。EM・ONEとW-ZERO3[es]が搭載するPDFファイル閲覧ソフト「Picsel PDF Viewer」は計測環境をそろえるため,「ページ毎の読込」機能をオンにして計測した。

 1MバイトのPowerPointファイルを開くまでに要した時間は各端末に大差はなかった。搭載しているCPUの能力の差がそのまま反映された結果となり,EM・ONEが最も速かった。

 差が開いたのはPDFファイルを開くのに要した時間である。hTc ZとX01HTがEM・ONEとW- ZERO3[es]を大きく引き離した。理由は,出荷時に内蔵しているPDFファイル閲覧ソフトの違いにある。hTc ZとX01HTは米ウェステックの「ClearVue PDF Viewer」を搭載,EM・ONEとW-ZERO3[es]は英ピクセル・テクノロジーズの「Picsel PDF Viewer」を搭載する。

 最初のページを表示するまでの時間はhTc ZとX01HTがほかの2機種よりも約7秒速く,3秒程度。ストレスを全く感じさせなかった点は評価できる。

速度か,エリアか,料金か

 料金も端末を選ぶうえでは重要な指標だ。通話機能を持たないEM・ONEは月額料金が5980円。hTc Zの場合は,最も基本料金の安い「タイプSS」(3780円)とスマートフォン搭載のフルブラウザによるパケット通信が定額になる「Biz・ホーダイ」(5985円)を合わせて9765円。W-ZERO3[es]はPHS同士の通話が無料になる基本料金(2900円)と,「データ定額」(キャップ制を採用しており上限は3800円)で6700円。X01HTはブループランで最も基本料金の安い「SSプラン」(3570円)とスマートフォン搭載のフルブラウザによるパケット通信が定額になる「パケット定額Biz」(5985円)で9555円。いずれも割引サービスは省いた。

 通信速度や速度の安定性だけでスマートフォンの利便性は語れない。例えば,現時点では東名阪の一部だけでしか利用できないEM・ONEと全国で利用できるhTc Zでは,総合的にどちらの利便性が高いかは人によって判断が分かれるはず。料金も考慮する必要がある。

<参考URL>
NTTドコモの法人向けWebサイト
KDDI(携帯電話サービス)の法人向けWebサイト
ソフトバンクモバイルの法人向けWebサイト
ウィルコムの法人向けWebサイト
電気通信事業者協会(TCA)の携帯電話/PHS契約数サイト

第1回 高速通信を武器に動き出すスマートフォン
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