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 高島屋は、日本橋店(東京都・中央区)紳士用シャツ売り場において、日本NCRと共同で2006年11月から進めていたICタグ実証実験の成果を明らかにした。ICタグを使った「スマートシェルフ」の導入により、販売成約率が4割弱から約7割に向上。売れ筋商品の販売履歴もより細かく把握できるようになり、売り場も改善できた。

 スマートシェルフは、ICタグ用のアンテナを各棚に取り付けた商品棚。商品に取り付けたICタグを定期的に読み取って、棚別の在庫量などをリアルタイムに把握できる。実験ではこのスマートシェルフを店頭とバックヤードの両方に設置。店頭でサイズごとの在庫の有無を聞かれたときに、販売員がバックヤードまで走らなくても、店頭端末で確認できるようにした。対象は、高島屋のプライベート・ブランド商品で、平均在庫数は約1000枚である。

 販売成約率は実験前の10月21日と実験中の3月30日に調べて比較した。成約率が3割向上したのは、「在庫確認で顧客を待たせることなく、多種の商品を販売員が薦められたため」(高島屋の新倉有文IT推進室IT推進担当次長)と分析する。接客時間は短縮できると見込んでいたが、逆に6.4分から9.2分と長くなった。「販売に結び付く接客サービスをそれだけ多く提供できた」と新倉担当次長は評価する。

 販売時にICタグを読み取ることで、サイズ別の販売数も把握可能になった(高島屋はPOSでの単品管理は未実施)。結果、実際の売れ筋サイズと店頭に出しているサイズに違いがあった。3月までは店頭(約200枚)の在庫をそのまま手渡せる割合が32%だったが、その割合が上がるかどうかを検証していく。