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写真●アサヒファシリティズの河野雅英IT管理室長
写真●アサヒファシリティズの河野雅英IT管理室長
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 「仕事とノートPCの関係を議論する前に,まずワークプレイスはどうあるべきか,今一度考えてみることが必要ではないか」。アサヒファシリティズの河野雅英IT管理室長はこう提言する。同社は竹中工務店グループの設備運用・管理会社である。

 河野氏が言うワークプレイスとは,「個人が作業をする場であるとともに,他者とディスカッションしながら新しい価値を生み出す場」を意味する。事務所の自席はもちろん,会議室や打ち合わせスペース,顧客企業のオフィス,あるいは屋外もワークプレイスである。

 「ある時には個人で集中して考える。またある時には他者とざっくばらんにディスカッションしながらアイデアを出していく。そうした柔軟なワークスタイルが,新しい発想や価値につながっていく」(河野氏)。

 そのために,「IT,空間,設備についてそれぞれ,社員の柔軟なワークスタイルを支えられる設計にする必要がある」と河野氏は語る。河野氏は2005年まで竹中工務店のITマネジャとして社内のITを担当,さらに同社オフィスの設計にIT専門家の立場から関わった。河野氏のワークスタイルについての持論はこうした経験を踏まえてのことだ。

 ワークプレイスを起点にして考えると,パソコンはどうあるとよいものかが見えてくる。ノートPCを自席から持ち出して利用する「オフィス内モバイル」は,生産性や利便性の向上を実感できる有効なスタイルの一つ。こうしたオフィス内モバイルの利用をアサヒファシリティズでは少しずつ進めているところだ。

 「自席だけでなく打ち合わせスペースや会議室に持ち出し,話題に出た資料をすぐに無線/有線ネットワーク経由で引き出したり,決まった内容をその場で資料に書き込んだりできる」(河野氏)。

 情報漏洩の防止や運用管理コストの削減といった観点から,パソコン,特に外部に持ち出せるノート・パソコンがやり玉に挙げられている。だが,ノートPCが便利に使われているという現実もある(関連記事:モバイル利用者の9割が「仕事に役立つ」)。セキュリティや運用管理はもちろん大切なテーマだが,現実を直視せず,「やみくもにノートPCを排除しようとすると現場の混乱を招く」(河野氏)。

 河野氏の持論は,2006年10月にITproに掲載された記事「ノートPCを持ち出し禁止にしても逆効果」にも収めた。この記事は公開後9カ月近くたった今でも,時折記事アクセス・ランキングのトップ10に入ってくる。