情総研レポート
目次
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ギリシャの携帯電話事業に進出したドイツテレコム子会社T-モバイルの真意
ドイツテレコムの子会社であるT-モバイルは海外の携帯電話事業者を買収しながら,全世界の加入者を増やしている。2008年に入ってギリシャの携帯電話事業者OTEの株式を20%買収したが,その狙いはギリシャ国内での事業拡大よりもOTEが持つ東欧諸国でのプレゼンス向上にあるものと推測されている。
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中国の行政機構再編,情報産業部から工業・情報化部へ
中国の情報通信分野の主管庁である「情報産業部」(信息産業部)が廃止となり,「工業・情報化部」(工業和信息化部)に生まれ変わった。既に正式に発足したが,まだ内部の部署には固まっていないようだ。今回の組織改正の前に,中国で通信・放送の融合に制度上の進展があるかとの噂があったが,結局その動きはなかった。…
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アップルやグーグルとの差別化?ヤフーは携帯電話会社と友好路線
2007年は米アップルが「iPhone」,米グーグルが「Android」を世に出し,携帯電話上のサービスを取り込む動きを見せてきた。両社に共通するのは,携帯電話会社の収益の源泉であった垂直統合のビジネスモデルを崩す動きであることだ。これに対して“遅れてきた大物”ヤフーは,携帯電話会社のビジネスモデ…
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「土管」化を拒む携帯電話事業者,迫るノキアやグーグルの包囲網
携帯電話事業者が,今後の企業としての在り方を左右する岐路に立たされている。フィンランドのノキアや米グーグルといった企業が携帯電話上のビジネスに参入し,携帯電話事業者を「土管」として使うようなサービスを展開しようとしているからだ。携帯電話事業者が持つ価値は「電波を持っている」だけになってしまう可能性…
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米国MVNOはコンテンツでの差異化が失敗,ニッチ市場向けは健闘
米国のMVNO(仮想移動体通信事業者)にとって,2007年は受難の年だった。米ディズニーが立ち上げた「ディズニー・モバイル」,世界最大級のスポーツ専門テレビ局が手掛けた「ESPNモバイル」といった大型のMVNOが次々と経営破たんしたからだ。コンテンツで差異化するMVNOは死屍累々といった状況にある…
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携帯電話もエコ重視へ,ノキアが「環境にやさしい端末」に取り組む
今まで,携帯電話の進化というと高性能化を指していた。だが2008年1月に開催された展示会で,端末最大手のノキアが「環境問題の改善」を打ち出した新製品を発表。今までとは異なる進化の方向性を示した。消費者の嗜好(しこう)が多様化するなか,携帯電話の新しいコンセプトとして注目を集めそうだ。
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MVNO義務化は消滅,欧州委員会が既存事業者への規制緩和へ
欧州では,通信事業者への規制緩和が進んでいる。特に携帯電話事業者に対しては,必要最小限の規制を課す方向に動きつつある。これは,「EU各国の携帯電話市場は十分に競争的である」との判断による。例えば,MVNO(仮想移動体通信事業者)への回線提供を義務化しようという動きがあったが,これは立ち消えとなった…
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MSのヤフー買収の狙いはホーム・ネットワークの垂直統合化か
米マイクロソフトが米ヤフーに対して446億ドルと巨額の買収提案を発表し,世間を驚かせた。過去にもマイクロソフトはヤフーに秋波を送ってきたが,ついに有無を言わせぬ買収策に出た格好だ。唐突にも見えるマイクロソフトの強硬策だが,同社の戦略を見ると必然的なタイミングと言える。コンシューマ向けゲーム機「XBo…
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米ベライゾンが携帯電話をオープン化,グーグルけん制でモバイル・データの主導権狙う
米携帯電話事業者のベライゾン・ワイヤレスが携帯電話のオープン化計画を発表し,米通信業界を騒がせている同社の携帯電話サービスは,端末やアプリケーションの両方を提供する垂直統合モデルを貫いていた。オープン化計画の発表により,この方針は大きく変わることとなった。米国ではグーグルがオープン化を旗印に携帯電…
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「PT/Expo Comm China 2007」レポート,動き始めた中国版3G携帯
中国の通信業界で今最も話題になっているのは,第3世代携帯電話(3G)の動向だ。中国では,独自提案した3G方式「TD-SCDMA」の導入が予定されており,8月に開催される北京オリンピックでは大々的なトライアルを行う。現時点で,商用サービスの開始時期や免許を取得する事業者は確定していない。中国最大規模…
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韓国・台湾は積極推進も中国は導入見送りが濃厚,アジアにおけるモバイルWiMAX
いよいよ12月に,日本における2.5GHz帯の割り当て事業者が決定する。少なくとも1社はモバイルWiMAXを採用した事業者となるが,国際展開を売りにするこの規格の世界での普及状況はいかなるものか。米国では,スプリント・ネクステルがモバイルWiMAX網の構築を開始している(関連記事)。ただし,11月の…
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広告メールを見たら通話とメールはタダ,英国で無料携帯サービスが登場
通話もメールも無料で利用できる携帯電話が,英国で登場している。フィンランドのノキアで社長を務めた経歴を持つペッカ・アラ・ピエティラ氏らが立ち上げたMVNO(仮想移動体通信事業者)「Blyk」である。メールで送られてくる広告メールを見てアンケートに答えることで,一定数の音声通話とメールが無料になる。…
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世界初のフェムトセル・サービスが米で登場,自宅内からの通信を定額に
ついに世界初となるフェムトセルの商用サービスが始まった。手掛けるのは,米国シェア3位の携帯電話事業者であるスプリント。フェムトセル基地局を設置した宅内から発信した場合の通話料を無料にする。米国では,シェア4位のT-モバイルUSAが,無線LANと携帯電話のデュアル端末を利用して同種のサービスを提供中…
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米国で“街全体をカバーする無線LAN”の失敗相次ぐ,シカゴ市は計画を無期延期
いつでも,どこでも,市内ならば無線LANが使える--。自治体主導でインフラを整備して,市内一帯を公衆無線LANサービスでカバーするというアイデアがある。2004年ころから米国を中心にそうした計画が盛んに立ち上がった。例えば2006年にシカゴ市が立てた計画は,600平方km近い市内全体を無線LANで…
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携帯の料金競争が激化するドイツ(後編)
欲しい料金プランは早い者勝ちで契約,MVNOが販売手法に妙手奇手
ドイツの携帯電話市場では,格安料金のサービスが市場を席巻している。前回は,トップシェアのドイツテレコムまで格安市場に本格的に参入したことを紹介した。ドイツテレコムの参入以前から,シェア下位の携帯電話事業者やMVNOは格安市場で苛烈な競争を繰り広げている。多くはさらなる低料金をアピールする方向に競争…
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携帯の料金競争が激化するドイツ(前編)
別ブランドで格安携帯に参入するドイツテレコム
ドイツでは最近,格安の携帯電話サービスが人気を集めている。基本料無料のサービスや1分当たりの通話料が5ユーロセント(約8円)のサービスなどが登場。ドイツ市場全体の2~3割は,こうした格安サービスに席巻されているという。格安サービスの登場以降,累計シェアが下位の携帯電話事業者が顧客層を絞り込んだマー…
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中国で増殖する「黒手機(ヤミケータイ)」,シェアは何と25%?!
世界最大の巨大な携帯電話市場に成長した中国において,違法な携帯電話機が問題になっている。「黒手機」(ヘイショウチー)と呼ばれる密輸品や偽ブランド品などだ。低価格で入手できることもあり,一部の調査では全端末のおよそ25%がこの黒手機でないかと推定されている。しかし,低価格帯を違法な携帯電話機が席巻し…
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欧州におけるモバイルWiMAX向け周波数配分の動向
日本では今秋,モバイルWiMAXを含む無線ブロードバンド向け周波数の割り当て先が決定する。利用する周波数は2.5GHz帯で,全国単位で最大2事業者に割り当てられるほか,市町村単位でもデジタルデバイド解消を目的とした周波数を確保する。米国では日本と同じ2.5GHz帯を利用し,スプリント・ネクステルと…
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