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顧客の意向を正確に反映した提案書の作成はなかなか難しい。 提案書を一瞥した瞬間、顧客の顔が変わることもある。こうした事態を防ぐには、打ち合わせの段階から詳細な資料を用意しておくことが必要だ。今回は、打ち合わせに不可欠な資料の作成方法について解説する。

 提案書に記載した内容は、お客様に判断・評価を仰ぐためのものです。しかし、その内容にお客様が「自分の考えと違う」と感じると、異論が出てきます。異論がある限り、お客様との距離を縮めることはできません。これは営業活動に悪影響を及ぼします。

 もっとも、お客様が異論を唱えてくださるほうが助かります。というのも、次回の提案でばん回できる可能性があるからです。お客様の中には、提案書を一瞥した後でしばらく沈黙して「あなたは当社のことを全く理解していない。お引き取りください」と発する人もいます。こうなったら取り返しがつきません。

 こうした事態を防ぐのは、お客様と一緒に課題や問題を発見し、解決策を考えていく「共創活動」しかないと私は思います。考えてもみてください。1回のヒアリングだけで、お客様の課題や要望をすべて把握することは困難です。

 前回説明したヒアリングで、お客様の要望を聞き取り、お客様が見落としている課題を見つけたら、次は打ち合わせ資料を作成します。要望を把握したつもりでも、紙面に書いてみると正しく理解していなかったり、口頭で説明してもお客様が具体的なイメージを思い浮かべられなかったりすることがあります。打ち合わせ資料を作成し、それを見せれば具体的な話ができ、お客様の考えとずれることもなくなります。

顧客との打ち合わせの展開に沿った構成に

 打ち合わせ資料の構成は、お客様とどのように話を進めるかで変わりますが、私は図1のような構成にしています。最初に「はじめに」で打ち合わせの進め方を示します。そして、提案の基本コンセプトをまとめた「事業内容」、システムの立ち上げるまでの日程を書いた「計画」などを提示し、課題・問題を記載した「課題とその対策」で締めくくります。補足資料があれば、最後に添付します。

 打ち合わせ資料は、提案書とほとんど同じ構成にしています。前回申し上げたように、提案書がお客様に提出する正式な書類なのに対し、打ち合わせ資料は非公式な提案書と位置付けています。ですから、私は打ち合わせ資料を「Pre(プレ)提案書」と呼んでいます。

図1●打ち合わせ資料の流れ
図1●打ち合わせ資料の流れ
打ち合わせの展開を考えて流れを構成する
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