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 NTT東日本が販売するFTTH(ファイバー・ツー・ザ・ホーム)サービス「Bフレッツ」の累積契約者数が,2007年8月8日に400万件を超えた。Bフレッツは2001年8月の提供開始から累計契約者数が100万件に達するまでに3年10カ月かかったが,100万件から200万件の達成までは11カ月,200万件から300万件達成までは8カ月と,増加ペースは加速している。400万件達成までは7カ月と過去最短となった。

 フレッツ・ADSLと比較すると,2006年12月に契約者数が逆転して以来その差は広がり続け,400万件突破でBフレッツの契約者数は,266万5000件のフレッツ・ADSLの契約者数の約1.5倍となった。2006年後半からは,ADSL回線からの乗り換えも需要を加速する要因となっているようだ。こうした状況に対してソフトバンクの孫正義社長は,「我々は携帯電話事業に経営資源を集中させており,ADSLが主力のYahoo! BBのユーザー獲得が足踏みしている。これがNTT東西地域会社のFTTHサービスが伸びる一因になっている」と,第1四半期の決算発表の場で述べた。KDDIも東京電力のFTTH事業を継承した「ひかりone」で攻勢をかけるが,カバーエリアの広さなどでNTT東日本の後塵(じん)を拝している。

 NTTグループは,「2010年度にNTT東西合わせて3000万件のFTTH加入者の獲得」を中期経営戦略として掲げている。これを達成するために今期は,NTT東日本だけで契約者数を200万件以上増やすことが求められている。これを達成するためにNTT東日本は,2007年度は月間平均で16万件強の純増を実現しなければならない。8月8日までの約4カ月間の純増数は約60万件で,達成率は30%と目標を下回っている。今後は獲得ペースをさらに加速させ,月間16万件の目標値を上回らなければ,通期の目標が達成できない。

 こうしたなか,これまでユーザーの拡大を牽(けん)引してきたIP電話サービス「ひかり電話」の需要が一巡したという声が出ている。さらに,次の牽引役を期待する映像配信サービスにおいても,家電メーカー連合の「アクトビラ」や,USENのテレビ受像機向けサービス「ギャオネクスト」などライバルが急増している。NTTグループ陣営は三つの映像サービスをNTTコミュニケーションズ(NTT Com)の傘下に収めたが,その統合までには至っていない。さらに2007年度中には,現在一部のユーザーを対象に実験を進めているNGN(次世代ネットワーク)の商用化も控えており,Bフレッツの拡販以外にも人手を割かれる要因がある。NTT東日本は,経営目標の達成に向けて手綱を緩められない状況である。