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 企業情報システムの開発プロジェクトは,開発期間が長期にわたる大規模開発や短納期のWebシステム開発,保守開発など,その特性は極めて多岐にわたる。

 一方,システム開発の手順と成果物を定めた開発プロセスも,ウォータフォール型,反復型,アジャイル型など様々な方法がある。言うまでもなく,企業情報システム開発プロジェクトの特性に応じて,最もふさわしい開発プロセスを選択すべきだ。しかし現実には,自らの成功経験を曲げられず,特定の開発プロセスに固執するエンジニアは少なくない。

 「いつも同じ開発規模,開発形態とは限らない。成果物も異なれば開発体制も変わる。それらを考慮して開発プロセスをテーラリングすることが最も重要」。こう指摘するのは日本IBMの榊原彰氏(東京基礎研究所 IBMディスティングイッシュト・エンジニア)。ここでテーラリングとは,対象となる開発プロジェクトに合わせて開発プロセスを決めることである。最近は,日本IBMの「Rational Method Composer」のように,自分で開発プロセスを定義できるツールも登場している。

 ソフトウエア・パターンについても同じことが言える。「パターンの教科書を“聖典”のように考えて,何がなんでも教科書に書いてある通りにパターンを使わなければ気が済まないエンジニアがいる。その結果,あるサブシステムだけが,パターンを使った難解なプログラムになったりする。これは非常に迷惑」(豆蔵 ビジネスソリューション事業部 エンタープライズシステムグループリーダー チーフコンサルタント 岩崎浩文氏)。

 開発プロセスもパターンも「目的」ではなく「手段」である。目的と手段が逆転しないよう,開発プロセスもパターンも,柔軟な頭で「適材適所」を実現することを心がけたい。