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技術面より待遇面を重視する傾向に

 では、ITエンジニアは、転職に対して何を求め、どんな職種で働きたいと考えているのだろうか。 それを示したのが上図のアンケート結果だ。「転職する先を選ぶ際に重視する項目」で最も多かったのが、「信頼できる」という回答。“信頼”の基準は個々により異なるが、先の「働いてみたいIT企業TOP30」から考えれば、「業界大手」が信頼のバロメーターのひとつになるのは間違いない。僅差で2位だったのが、「働く環境・設備がよい」という意見。

図1●転職する先を選ぶ際に重視する項目(マルチプルアンサー)/転職する理由・きっかけ(マルチプルアンサー)
図1●転職する先を選ぶ際に重視する項目(マルチプルアンサー)/転職する理由・きっかけ(マルチプルアンサー)
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 いまだにITエンジニアの職場環境は、「残業・休日出勤が当たり前」というケースがある。社員の待遇改善や向上を真剣に考える企業に転職し、「ゆとりを手に入れたい」と切に願う人は多いようだ。

 全体を通していえるのは、「技術力がある」「開発・研究に熱心」など、技術や仕事内容に対する項目より、「将来性がある」「安定性がある」など、会社の経営基盤に関わる項目が高ポイントを獲得したこと。スキルアップは目指したいが、それ以上に安心できる企業で働きたい――。そんなITエンジニアの思いが伝わる。

飛躍を求め転職を希望する人が多い

 「転職する理由・きっかけ」のトップは、昨年に引き続き、「今よりよい条件の環境で働きたい」というもの。2位には、昨年4位だった「給与や待遇への不満」がランクアップした。先の「転職する先を選ぶ際に重視する項目」同様、残業ばかりの生活を強いられ就業条件が悪いと思う人、能力に見合う給与ではないと思う人は、それが転職に直結する要因になることが浮き彫りになった。

 そのほか、特徴的なのは、「現在の仕事内容への不満」「人事考課(評価)への不満」「上司・同僚との人間関係」など、今、働いている会社の業務内容や人間関係への不平不満は、ランキングの下位に集中していること。つまり、これらが転職の動機となる可能性は低く、「専門性やスキルを生かせる仕事がしたい」「スキルアップ・ステップアップしたい」「自分の可能性を試したい」など、さらなる飛躍を求め転職を考えるITエンジニアが多いことが判明した。

図2●経験のある職種・業務TOP10(マルチプルアンサー)/転職後に担当したい職種・業務TOP10(マルチプルアンサー)
図2●経験のある職種・業務TOP10(マルチプルアンサー)/転職後に担当したい職種・業務TOP10(マルチプルアンサー)
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コンサル業やマネージャーに憧れる

 ここでは、ITエンジニアが、これまでどんな職種に携わり、転職後はどんな仕事がしたいと考えているのか探っていこう。 まず「経験のある職種・業務TOP10」を見ると、「プログラマ」「ソフトウェア開発」がほかを大きく引き離す結果に。ITエンジニアとして、両者のいずれかは、転職する際の“基本条件”といえるだろう。一方で、「プロジェクトマネージャー(IT)」経験者も3割に達した。プロジェクトを統括するだけでなく、経営管理能力をはじめ幅広い能力が問われる意味で、マネージャークラスを経験した人は、確実に転職時に有利に働くといえるだろう。

 続いて、「転職後に担当したい職種・業務TOP10」を見ると、1位は「ITコンサルタント」、2位は「プロジェクトマネージャー(IT)」と続く結果に。両者とも、未経験者にとって“花形”職種。「いつかはやってみたい」という憧れが、ダイレクトに結果に反映されたと考えられる。一方、3位にランクインした「ソフトウェア開発」は、上位2位とは異なり、「需要がある」と考えたITエンジニアが多いと推測できる。ソフトウェア開発と一言でいっても、その種類は基幹系、セキュリティ系、ネットワーク構築系、Webアプリケーション系、組込系など多岐に渡り、かつ、それぞれの需要が伸びている現状がある。なかでも、組込系ソフトウェア開発は、携帯電話、家電、自動車関連系列会社など、大手メーカーの需要が急増中。ITエンジニアがここに着目したのは当然といえるだろう。

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