PR
写真●馬場 純夫氏 ライオン 統合システム部 部長
写真●馬場 純夫氏 ライオン 統合システム部 部長  (写真:柳生 貴也)

 2010年をメドにIBMメインフレームを撤廃するため、中核である販売・物流システムの再構築プロジェクトを立ち上げた。システム運用コストの削減や保守効率を高めるためだが、狙いはそれだけではない。これを機に、2007年問題に対応したい。ベテランのシステム部員が引退する前に、販売・物流システムを作るための勘所を、中堅・若手部員に引き継いでいく。

 新システムの具体的な構築方法は、これから決める。市販の業務パッケージを適用するのか、自社で独自開発するのか、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)方式を採用するのかなど、いろいろな面から新システムの在るべき姿を探る。この過程では、これまでの付き合いがあるかどうかにこだわらず、さまざまなITベンダーの営業担当者から提案を募るつもりだ。

 「構築費用を抑えるには業務パッケージをベースにアドオンしましょう」「今後の主流は、SaaS方式を採用してシステム運用コストを減らすことです」などの提案が集まるだろうことは、容易に想像がつく。これが駄目ということはないが、それだけの提案では不十分だ。

 我々が、新システムの最適な構築手法に関するアイデアを求めているからといって、“開発話”として思考を止めないでもらいたい。ITベンダーの営業担当者には、システム稼働後の運用・保守の在り方に加え、我々システム部門の役割や業務の進め方についても想像を巡らせ、その考えを提示してほしい。

 販売・物流システムをパッケージで構築した場合、従来と運用・保守のやり方がどう変わるのか。さらに、運用・保守業務におけるメリットや注意点を知りたい。

 仮に基幹システムでSaaS方式を採用し、「システムを自社で持たない」となれば、日々の運用・保守業務の流れがガラリと変わる。我々システム部門の仕事のやり方や役割にも大きな影響が出るわけだ。こうした変化点を具体的に、ITベンダーの営業担当者に説明してもらいたい。

 我々は新システムの構築においては、SOA(サービス指向アーキテクチャ)の実現にも取り組みたいと考えている。今後のシステムは、SOAのコンセプトに基づいて作られるべきと思っているからだ。  そろそろITベンダー各社には、SOAで成功した具体的な事例や実践方法をきっちりと見せてもらいたい。もうSOAのメリットについての説明は聞き飽きた。

 特にITベンダーに教えてもらいたいことは、当社の現行システムと、理想とするSOAベースのシステムとの乖離がどこにあるのかという点だ。どこが弱いのか。何をどうすればSOAベースのシステムに近付くのか。残念ながら、こうしたことをきっちり説明してもらった経験がない。

 こうした注文に応えるには、ITベンダーがアーキテクトの育成にもっと力を入れるべきだと思う。そうしないと営業担当者はいつまでたっても魅力的なSOAの提案などできず、ツライのではないか。(談)