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 警察官のパトロール姿が頼もしいことはあっても、美しいと思うことはない。だが、頼もしくて美しいパトロール姿を最近パリの中心でみかける。ジャンダルムリーという名前のフランス軍所属の警備隊の騎馬兵がパトロールするようになった。美しく着飾った馬の晴れ姿は、革命記念日や、賓客をもてなすパレードの衣裳だが、市内パトロールは普段着。

 馬に飾りもなければ、乗馬する騎馬隊員の制服もブルー濃淡の真中に白線が通ったジャンパー。騎馬隊の1馬力が、それより優れた駆動力の後輩である車に苦情を言っているような、駐車違反切符を切る姿も微笑ましい。

 ガソリンを使わないエコパトロールと呼んでもいいが、後に馬糞を点々と残してゆく。乾燥して風に舞う馬糞とCO2とどちらがエコか疑問だが、これは訓練を積んだ馬を有効利用してニューヨーク、ロンドンに張り合うパリののどかな名風景を作ったエコパトロールのデザインだ。だが、1968年の学生デモにサーベルを抜いて立ち向かったのもこの騎馬兵だった。