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表1●NTT東西のFTTHサービスのほとんどには,接続端末台数に制限がある
表1●NTT東西のFTTHサービスのほとんどには,接続端末台数に制限がある
NTT西日本の「フレッツ・光プレミアム」だけが,その制限がない。

 NTT東西のFTTHサービスはベストエフォートだが,専用線よりも割安に社内ネットを高速化できるため,企業ユーザーに大人気を博している。ただし,ユーザーが頭を悩ませるのが,1回線に接続できる端末台数の制限だ(表1)。例えば,NTT東日本の「ハイパーファミリータイプ」や「ベーシックタイプ」は,接続できる端末台数がそれぞれ5台まで,10台までとなる。これらの月額料金は約5000円~1万円と安いが,これでは小規模な拠点にしか導入できない。

 それ以上の端末を接続したければ50台まで接続してもよい「ビジネスタイプ」の契約が必要。そうなるとコストは月額で約4万円まで跳ね上がる。NTT西日本のBフレッツも同様だ。

 ただ,接続台数制限の存在自体をユーザーが知らない場合がある。実際,一部の企業ユーザーには,制限数を超える端末を接続しているケースが存在する。NTT東日本は,「収容局装置のトラフィックなどを監視していれば,どの企業が制限以上の端末を接続しているのか推測できるが,(確証はないため)警告などはしていない」(河野担当部長)という。

 現実的には,ユーザー側が制限を遵守するかどうかに委ねられており,制限数をきちんと守るかどうかでユーザー間で不公平な状況が生まれる。この接続制限はなぜ必要で,いつまで続くのか。

トラフィック対策が接続制限の理由

 そもそも接続できる端末台数が制限されたのは,大量のトラフィック対策のため。「サービスのスペックは“最大100Mビット/秒”としているが,1回線のFTTHに多数の端末を接続し,常時100Mビット/秒の帯域を使われてしまうと,ネットワーク設備が負荷に耐えられなくなる」(NTT東日本の河野担当部長)からだ。「最大100Mビット/秒」をうたう以上,帯域を制限するわけにはいかない。このため,Bフレッツの提供を始める際に,1回線当たりの接続端末台数に上限を設定することにしたのだという。

 当初はNTT東西の各サービスで接続制限の状況は全く同じだったが,今は違いが出ている。NTT西日本がメインのFTTHサービスとして販売している光プレミアムでは,接続できる端末数の制限をなくしたのだ。

 NTT西日本はその理由を,「光プレミアムを提供する際にGE-PONを導入したのに合わせ,アクセス系のネットワークが持つ機能を見直し,ヘビー・ユーザーの影響を緩和できるようにしたため」(上山圭司サービスクリエーション部フレッツサービス部門担当部長)と説明している。詳細は明らかにしていないが,どうやらGE-PON導入による機能追加が,制限を解除できたポイントのようだ。

 NTT東日本のBフレッツでもGE-PONを既に導入しているが,今のところ「接続制限を将来的に外せるかどうかは検討中。機器の機能や能力は進化しているが,余裕を持って設備構築するのは,今でも厳しい。端末数の制限はまだ必要」(河野担当部長)との見解だ。

 ただ,きちんと制限を守るユーザーが損をするサービスは健全とは言えない。NTT西日本のように,できるだけ早く解除すべきだろう。