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 ここ半年,KDDIは追われる立場である。常にNTTドコモよりも半歩早く新割引サービスなどの提供を開始しているが,しばらくしてNTTドコモがそれに追随するという構図になっているからだ。たとえば「法人割」。同一法人名義で2~10回線の契約をする場合は,月額基本料が25%割引となり,同一グループ内の通話料が30%割引となる。KDDIがこの法人割の提供を開始したのは4月1日だが,NTTドコモは法人割とほとんど同じ内容の割引サービスである「オフィス割引」を6月1日から提供開始した。その結果,以前は回線数が少ない企業はNTTドコモよりもKDDIの方が割安な料金になることが多かったが,現在はその差がなくなりつつある。

定額サービスと固定との連携で強み

図1●KDDIの料金プランと割引サービス
図1●KDDIの料金プランと割引サービス
主に音声に関する料金プラン/サービスを取り上げた。
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 料金プランと割引サービスの構成は,NTTドコモの追随によって結果的に似たものになっている(図1)。KDDIによると,契約期間や回線数に関係なく,基本料がいきなり50%割引となる「誰でも割」に入るユーザーが個人・法人を問わず多いという。ただし,「法人割」+「年割」の最大割引率である50%の基本料割引が適用されているユーザーは,現在の契約をそのまま維持した方がよい。年割の期間拘束は1年であり,誰でも割の2年よりもゆるい。さらに法人割には通話料割引が適用される。こうした割引サービスの組み合わせ方は,NTTドコモと同様である。

 KDDIとNTTドコモの料金体験が似ているとはいっても,NTTドコモが追随していない割引サービスも存在する。(1)音声定額サービスと(2)固定電話との通話料割引に関するサービスである。

 (1)の音声定額サービスとして,KDDIは「ビジネス通話定額」を用意している。これは,登録した同一名義の回線間の通話を定額にするもの。定額料は基本となる料金プランによって変わる。例えば月額基本料が6930円のプランMで他の割引サービスを併用していない場合は,グループ登録したau携帯電話間の通話が1回線あたり月額9765円の定額料で話し放題となる。他事業者やグループ登録外への通話については,基本料金プランに含まれる無料通話分が適用され,それを超えた分は通常の通話料が発生する。またグループ登録したau携帯電話同士の場合でも,連続して90分を超える通話については,料金プランに応じた通話料が発生する。

 (2)の固定電話サービスとの通話料割引に対応している割引サービスとしては,「グループ内通話割引」が挙げられる。グループ内通話割引は,登録したグループ(10回線以上)の通話を割り引くサービスである。このグループにKDDIの固定電話サービスを含めることができるのが特徴である。au携帯電話から固定電話サービスあてに通話料が10%割引となる。対象となる固定電話サービスは,「KDDI光ダイレクト」,「KDDIメタルプラス (事業所用)」,「KDDI-IPフォン」。マイライン・サービスは対象外である。

新しい端末販売体系は法人にも影響

 KDDIは11月12日から新たな端末の販売体系である「au買い方セレクト」を導入する(関連記事)。au買い方セレクトは,端末価格を引き下げる原資となっている端末の販売補助金の有無によって,選べる料金プランなどに違いを出したもの。主に個人ユーザーが対象となるが,当然ながら店頭で端末を購入する法人ユーザーにも関係する。またいずれは法人ユーザーの料金プランそのものにも影響を与えるはずだ。というのは,既存の料金プランは法人ユーザー向けであったとしても,個人と同様に端末の販売補助金が付くことを前提に料金プランが作られているからだ。

 ただし,現状はいきなり補助金がなくなるわけではない。これまで通りの料金プランを選ぶことができる。「au買い方セレクト」には,端末補助金があり現行の料金プランを適用する「フルサポートコース」と,端末補助金なしで低廉な料金プランを選べる「シンプルコース」の二つを用意している。端末購入のための初期費用を抑えたい法人ユーザーであれば,迷わず「フルサポートコース」を選ぶべきだ。またシンプルコース専用の料金プランである「シンプルプランL」や「シンプルプランS」は月額基本料や通話料は安価ではあるが,各種割引サービスを組み合わせることができない。法人ユーザーは当面の間,現行プランを念頭に料金プランと割引サービスを選択すればよいだろう。