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 観光光客世界一を誇るパリには青空に蜘蛛の巣状にただよう電線はない。街灯の支柱でさえガス灯時代のデザインを復活して古都の雰囲気を演出する。しかも片側2車線ある路面を照らす街路灯の支柱も街路樹とますます似て、環境に消えそうなデザインさえ登場した。

 その支柱の表面処理は頂上に電燈さえなければ樹木の外皮と間違うほど。

 地上から5メートルほどの高さまで幅20ミリから30ミリの平行する浅い溝が走り、地面すれすれの底面では正方形だがすぐ角丸になり、樹木のコブのような凸部が2面に現れ、ゆったりとした曲線を描きながら先端に近付くにつれて細くなる。濃い茶色は路面に置く公共機器共通の色だが、この支柱のマットな茶は隣り合わせのプラタナスと見間違うほどリアル。複雑な樹木の特色を線と曲面だけで処理したモダンなデザインがそこにある。

 量産品では実力不足のフランスだが公共の場では異彩を放つ。高圧電柱のデザインコンペさえある。