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図1●Net RICOH売上高の推移、直近3年間で約3倍の売り上げ増をはたした(絶対額は非公表)
図1●Net RICOH売上高の推移、直近3年間で約3倍の売り上げ増をはたした(絶対額は非公表)

 2006年12月に、JDパワーアジア・パシフィックの調査でカラー・レーザープリンタの顧客満足度1位を獲得したリコー。特に販売対応と保守サービスで評価が高かった。その評価は、営業や保守の担当者、“人の力”による面が強い。ただ一方で、リコーが強みとする人を介したチャネルを補完する、Webチャネル「NetRICOH」の存在も見過ごせない。「今のリコーの強みは、リアルとネットという2つのチャネルを、顧客が必要に応じて使い分けていただけること」と、NetRICOH販売事業部の坂主智弘副事業部長は語る。

 同社では、Webチャネルを単に新しいチャネルとして売り上げ増につなげているわけではない。既存顧客とのパイプを太くする役割を担わせている。

 実際、モノクロ、カラーともに、同社のレーザープリンタを設置している顧客のうち、NetRICOHの会員約35万人からの売り上げは、非会員からよりも10ポイントほど上回っているほどだ。営業担当者の提案活動の指標として利用している「カラー化率」と呼ぶ、モノクロ・プリンタをカラー・プリンタに買い替えた割合も、NetRICOH会員企業が非会員の顧客企業よりを約10ポイント上回っている。これらの数字は、NetRICOH会員企業のほうが、より密接な関係を構築できていることを示している。

 もちろんNetRICOHは、単体事業としての収益も確保している。同社はNetRICOH単体の売上高を公表していないが、2001年の開始当初から比べて40倍、直近3年を見ても3倍の売り上げを記録しているという(図1)。


人を呼ぶ必要がないときはWebで

 NetRICOHでは、どのようにして現実のチャネルを補完しているのか。それは、リコーの担当者を呼ばずに済むことは、Webチャネルだけで完結できるようにしてあることだ。これにより顧客は受けたいサービスをより早く、正確に伝えることができ、リコーとしてもオペレーション・コストを低減できる。しかし一方で、Webチャネルでは、顧客に入力作業を強いることになる。そこでリコーは「顧客が面倒な操作をしなくても、目的が達成できる」仕組みを随所に織り込んでいる。

 例えば、同社プリンタ製品が持つ機能とNetRICOHの連携。同社のプリンタ製品は、そのIPアドレスを打ち込むだけで、動作状況を机上のパソコンで確認できる「Web Image Monitor」という機能を備えている。この機能を使うことで、プリンタのトナーの使用状況などを見ることができる。

 機種によっては、トナーなどの消耗品がなくなりそうなときに、画面上に発注用のボタンが表示される。そのボタンを押せば、画面はNetRICOHに飛び、該当の消耗品を購入するページを表示する(図2)。顧客は注文までの時間を短縮でき、間違った発注を減らすことが可能になる。

図2●リコーはWebチャネルの「NetRICOH」と商品を連動させて、顧客との関係強化を図る
図2●リコーはWebチャネルの「NetRICOH」と商品を連動させて、顧客との関係強化を図る

 ほかにも、NetRICOHの仕組みを活用して発注を簡単にする工夫がある。例えば、消耗品の名称を確認しなくても、プリンタが表示する「カラー感光体ユニットもうすぐ交換」などというメッセージさえ分かれば、NetRICOHで注文が可能だ。メッセージを基に商品を検索できるためである。

 NetRICOHの得意客に対しては、冊子として提供しているカタログについているファクシミリでの注文用紙に、社名や電話番号、過去によく注文している商品の番号をあらかじめ印字して送付する。リピート・オーダーの場合は、顧客は数量を記入するだけでよい。これはNetRICOHの取引履歴のデータベースを参照して作っている。「今のところ他のネット通販会社にはないサービスだ。こうした工夫が顧客満足度の底上げにつながる」(坂主副事業部長)。印字物なので、リコー側のファクシミリOCRの認識率も上がる。

 NetRICOHの利用が拡大している理由として坂主副事業部長は「使い勝手がいいように、細かな見直しを実施してきた」ことだと語る。2006年11月も5年目にして9回目のバージョンアップを実施した。最新のバージョンアップでは、休日や夜間でもリコー製品の修理依頼ができる「機器修理依頼サービス」などを開始した。