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●知り尽くしたアメーバ経営の全ノウハウを注ぎ込む
●財務会計と一致するデータで管理会計を実現
●アメーバ経営に直接関係ない機能も積極的に採用する

 「The Amoeba」は、一言で言えばERP(統合基幹業務システム)ソフトのパッケージに過ぎない。しかし、数多あるERPソフトの中でも、The Amoebaは異彩を放っている。それはThe Amoebaが、京セラの稲盛和夫名誉会長が編み出した経営手法「アメーバ経営」を支えるインフラになるからだ。

 アメーバ経営とは、社内の組織を「アメーバ」と呼ぶユニットで管理し、アメーバごとに独立採算制を採用する経営手法のこと。例えばKCCSマネジメントコンサルティングの場合、本部、事業部、部、課、係に階層化しており、現場の最前線に位置する係がアメーバの最小単位。その数は、全社員数の約100人に対して約30にも上る。

 小規模なユニットごとに採算の数字を明確にすることで、社員一人ひとりの貢献度を浮き彫りにする。これがアメーバ経営の狙いだ。The Amoebaの役割は、この狙いをシステムでサポートすることにある。このためThe Amoebaは、アメーバ単位の損益を厳密に管理する機能を持つ。アメーバ経営を支えるThe Amoebaにとっては、最も基本的な機能だ。この機能こそが、他のERPソフトと一線を画するThe Amoebaの最大の売りになっている()。

図●「The Amoeba」は、アメーバの一つの独立した企業に見立てた会計管理を可能にする
図●「The Amoeba」は、アメーバの一つの独立した企業に見立てた会計管理を可能にする
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森田直行●代表取締役社長(京セラ代表取締役副会長)
森田直行●代表取締役社長(京セラ代表取締役副会長)

 The Amoebaの原型は、アメーバ経営を生み出した京セラのホストコンピュータにある。このホストコンピュータを京セラに初めて導入し、アメーバ経営に最適化したアプリケーションをゼロから組み上げてきた人こそが、森田直行社長だった。「The Amoebaの凄みは、財務会計の数字と一致するぐらい厳密な管理会計の数字を扱えるところ」。森田社長が誇らしげに語るThe Amoebaの核となる機能はすべて、同氏が京セラ時代に完成させた。実は、The Amoebaの開発プロジェクトは外販しやすくするために、ホスト世代のシステムを、Javaを使った最新のオープン系システムに作り変える取り組みだったのだ。



他社ERPはアメーバ経営を乱す

 森田社長がThe Amoebaの開発プロジェクトを立ち上げたきっかけは、同氏が1989年から手がけてきたアメーバ経営のコンサルティングサービスにある。当初は経営コンサルティングだけを提供していたが、その後ERPソフトが普及し、経営コンサルティングを受けたユーザー企業もERPソフトを導入し始めた。ところが、アメーバ経営に対応していないERPソフトを導入すると、せっかくのアメーバ経営の仕組みが崩れてしまう。このため既存のユーザー企業から、「アメーバ経営に最適化した京セラと同じシステムを作ってほしい」という要望が相次いだ。

 これを受けて、The Amoebaの開発プロジェクトが2002年4月、青木克真経営情報システム事業部副事業部長を中心とした、入社5~10年の若手技術者5人でスタートした。作業は、京セラのシステムを参考にしながら仕様書などを作成し、それを森田社長にレビューしてもらうことの繰り返し。しかし、相手はアメーバ経営のコンサルティングを事業化し、その経営手法を支えるシステムも知り尽くす世界で唯一の人物。打ち合わせのたびに「お前たちは何も分かっていない」と怒鳴られたという。

青木克真●経営情報システム事業部副事業部長
青木克真●経営情報システム事業部副事業部長

 森田社長の厳しい指示を受けて基本的な機能を取りまとめる一方で、青木副事業部長は「Web化のメリットを最大限に活用できる機能強化に注力した」。具体的には伝票の電子化やワークフローの実装、外部システムとの連携を容易にするデータ出力機能の追加、ワンクリックで表示言語を変更できる多言語対応などだ。

 外販のため、京セラのホストコンピュータにはない機能も追加した。その一つがプロジェクトコード。「最近はプロジェクト単位で収支を把握したいという要望が高まっていた」として、青木副事業部長が社外の受託開発を手がけた経験を生かした。

 The Amoebaは、グループ会社への試験導入で「動かない」というトラブルを乗り越え、2005年1月、世に送り出された。既に二十数社が導入済みだ。2007年7月にはアメーバごとの採算管理に機能を絞った「The Amoeba First-Kit/採算表システム」も発売。グループ以外のSIerとパートナー関係を構築することも視野に入れ、The Amoebaのさらなる拡販をもくろんでいる。