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写真1:マルチタッチ・ディスプレイによるMedia Viewerのデモ。フィルム・ストラップ型のカードは動画コンテンツを再生する。4人同時に一定方向へ手を動かすと,卓上のカードすべてが一掃される
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写真2:クロックマップのデモ。地図の視点移動も手の動作でできる
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写真3:原央樹氏による「神様BOX」。ディスプレイを傾けると中の人が偏る
写真3:原央樹氏による「神様BOX」。ディスプレイを傾けると中の人が偏る
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写真4:タナカミノル氏が手がけた「ハムスター観察箱」
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写真5:ジャンガリアンハムスター(休憩中)
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 アドビシステムズは2007年11月1日と2日,Adobe MAX Japan 2007を開催した。48のセッションやハンズオンセッション,スペシャルイベントなど様々な企画が2日間で催された。今年はグラフィック関連技術のセッションが三つ程度に絞られるなど,ウェブ制作技術に特化していくアドビシステムズの姿勢が強調された内容となった。

 展示会場では,人間の動作にデジタル・コンテンツを関連付ける「フィジカルコンピューティング」を応用したFlashコンテンツなどが披露された。Flashの次の活用方法として興味深い。

 中でも筆者が注目したのは,マルチタッチ・ディスプレイだ(開発は三菱電機)。ちょうど4人がけサイズのダイニング・テーブルのようだが,机の部分に映像を投影している。この机がマルチタッチ・ディスプレイのインタフェースである。

 マルチタッチ・ディスプレイ向けに制作したコンテンツ「Media Viewer」(写真1)では,着席した4人が目の前に映し出された「カード」を手でたぐりよせる仕草をすると,カードは操作にしたがって移動する。このインタフェースの部分はFlashで実装してあり,その動作はPC上で操るFlashコンテンツ同様,とてもスムーズだ。

 着席した4人の手の動きはそれぞれ赤,青,黄,緑の4色の光の玉として,マルチタッチ・ディスプレイ前のモニター上に浮かび上がる。例えば青のユーザーが両手でカードを「拡大する」操作を行うと,光の玉も連動して大きくなる。ユーザー同士の手の位置が近付けば,対応する光の玉同士も近付くので,個体認識ができていることがわかる。個体認識できているからこそ,一斉にカードに触っても,現実の机の上のようにリアルな操作ができるのだ。

 Media Viewerを開発した「くるくる研究室」は,クスールの尾崎俊介氏,松村慎氏とツムジテクノロジーの原央樹氏,ピクルスのタナカミノル氏で構成したクリエイター集団だ。会場でコンテンツを解説した松村氏は「Media Viewerはマルチタッチかつマルチユーザーである点が特徴」と語った。

 同ディスプレイ向けには,別のコンテンツ「クロックマップ」(写真2)のデモもあった。クロックマップはGoogle Map APIを利用したFlashコンテンツで,丸の内周辺の現在の位置情報に,過去の地域情報を重ねて表示できる。卓上のアナログ時計を逆回転させる動作をすると,ディスプレイ上の地図に過去の情報が出てくる仕組みだ。同コンテンツはマルチタッチ・ディスプレイとともに現在,新丸ビル10階の環境問題啓発スペース「エコッツェリア」でも体験できる。

 隣接のブースではPCのディスプレイを傾けると,表示している小さな人間をかたどったアイコン群が小豆のように偏るFlashコンテンツ「神様Box」(写真3)がお目見えした。こちらはくるくる研究室がGAINERv1.0を活用して作ったコンテンツだ。GAINERv1.0は,岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)の准教授,小林茂氏が中心となって開発したI/Oモジュールとソフトウエアで構成されるツールキット。GAINERv1.0のモジュールは通信販売などで入手可能で,ライブラリはオープンソースで公式サイトからダウンロードできる。

 神様Boxでは,ディスプレイに傾きを検知する装置を付け,GAINERモジュールを通じてFlashで表示をコントロールしている。同じ仕組みを使って,現在地から目的地の方位を割り出し,方位磁針風に活用できる装置や,回し車の中を走るハムスターの移動距離を表示するコンテンツも展示した(写真4,写真5)。