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 2007年も残すところ,あと1カ月半。日経BP社のIT系雑誌の名物編集長3人が,2007年の総括と2008年への展望を語った。第2回は,2007年に発行された雑誌のなかで,読者の関心を集めた記事から,2007年を総括する。

  ・司会:浅見 直樹(ITpro発行人,写真右から2番目)
  ・宮嵜 清志(日経ソリューションビジネス発行人兼編集長,写真左)
  ・桔梗原 富夫(日経コンピュータ編集長,写真左から2番目)
  ・林 哲史(日経コミュニケーション編集長,写真右)


司会の浅見発行人:2007年に皆さんの雑誌で取り上げて読者の関心を集めた話題は,何だったのでしょうか。

日経コミュニケーションの林編集長:日経コミュニケーションの記事で関心を集めたのは,サーバーの熱対策です。その背景には,実装密度の高いブレード・サーバーの普及に伴って,熱,重さ,電源などが,既存のデータセンターやマシンルームで追いつかなくなってきているようです。

日経ソリューションビジネスの宮嵜編集長:サーバー管理をアウトソースするという市場の要求が高まる中で,これは深刻な問題ですね。特に現在はデータセンターが大規模な増床を進めており、本格的な対策が望まれます。

 

浅見:一般に、会社の電気代は総務部が管理します。日本のIT部門は、会社全体の経営に関わるケースが少なく、自分の予算だけを気にします。本来なら、IT部門は会社経営全体のことを考慮し、電気代を節約する工夫をこらすべきですが、現実にはそうはなっていません。「経営とIT」の一体化を進めれば、こうした問題は解決できます。データセンターの電力使用量が増え,基本料金が増大すれば、会社にとって大きな損失ですから、IT部門が積極的にグリーンITを推進していく必要があります。

:いくつかのデータセンター事業者は,サーバーから発生する熱量を低減すると利用料金を割引する課金体系を取り入れたりしています。

日経コンピュータの桔梗原編集長:実は日経コンピュータでも10月29日号で,ITの省電力化や熱対策に焦点を当てた「グリーンIT」の特集を掲載しました。サーバー・メーカー各社は、省電力のサーバー開発に注力しています。また、室温対策を含め、サーバー・ルームの省エネ策をコンサルティングするサービスも増えているようです。2007年に入り、「The Green Grid」や「climate saversコンピュータ・イニシアチブ」という業界団体が発足しました。経済産業省もIT機器全体の省エネを実現するための技術開発に向け、「グリーンITプロジェクト」を立ち上げるために、2008年度予算で48億円の概算要求も盛り込むなど、グリーンITへの関心は一気に高まっているように思います。

浅見:前向きに考えれば,省エネという観点からも日本がこの分野で世界に先駆けて解決策を提示できるチャンスと捉えることもできます。グリーンITはこれからのキーワードになりそうですね。