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検証4 Webアプリのパフォーマンス
数百人規模での利用は問題なし

 最後に,図1で示したWebアプリケーションのパフォーマンスについて詳しく説明しよう。この検証ではVMware ServerならびにVMware ESX Server上に,仮想マシンを一つ作り,その仮想マシン上に,サイボウズのWebグループウエア・ソフト「Office 6」を載せた。エンピレックスの負荷テスト・ツール「e-Load」で,仮想ユーザーが同時利用する状況を作り出してOffice 6の処理性能を測定している。

 図1で示したように,この検証では,CPUの処理能力の影響が大きい。VMware ServerとVMware ESX Serverともに,仮想マシンの仮想CPU数を増やすと,処理性能処理性能が実サーバーに迫っていく。

 図6は同じ結果をVMware ServerとVMware ESX Serverの違いが比較できるようにまとめたグラフである。仮想CPUが1個のときは仮想ユーザー数が30程度まで,仮想CPUが2個のときは,仮想ユーザー数が40まで,実サーバーとほぼ同じ処理性能だった。

図6●仮想CPU数によるOffice6のパフォーマンスの違い
図6●仮想CPU数によるOffice6のパフォーマンスの違い
仮想マシンが使用する仮想CPUの数が1個のときは30ユーザーまで,仮想CPUの数が2個のときは40ユーザーまで,論理的に8CPU分のリソースが使える実サーバーとほぼ同じ性能を出せることが分かった。仮想マシン上でOffice 6を動かしたうえで,仮想ユーザー数を徐々に増やしていきながら,1秒間当たりで処理できるトランザクション数を測定。仮想化によるOffice 6のパフォーマンスへの影響を調べた
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 一方,仮想CPUが1個のときで仮想ユーザー数が40以上の場合や,仮想CPUが2個のときで仮想ユーザー数が50以上の場合は,エラーとなるトランザクションが増え,処理性能は次第に低下していった。

 Office 6は従業員が数百人までの中堅中小企業で利用されることが多い。そうした環境では,同時利用ユーザー数が性能低下を招かないぐらいに収まり,VMware ServerもVMware ESX Serverも実サーバーとほとんど変わらない処理性能が出せると思われる。

テスターから
ESX Serverの信頼性の高さに注目

ソフトクリエイト ネットワークソリューション部 部長代理 黒瀬 泰広 氏
同 ネットワークソリューション部 技師 鈴村 聖一 氏
同 サーバーセンター SE 本吉 城太郎 氏

ソフトクリエイトの鈴村聖一氏(左),黒瀬泰広氏(中央),本吉城太郎氏(右)
ソフトクリエイトの鈴村聖一氏(左),黒瀬泰広氏(中央),本吉城太郎氏(右)

 今回は,VMware ServerとVMware ESX Serverを検証してみた。検証前は,ホストOSの機能を含むVMware ESX Serverのほうが処理性能が高いと予想したが,今回の結果に大きな違いは見出せなかった。しかし,検証作業中で目立ったのは,VMware ESX Serverの信頼性の高さだ。数週間にわたる検証の間,Linuxホストで動かしたVMware Serverは2度ほど再起動させなければならなかった。一方,ESX Serverは不具合が出ることなく,安定稼働していた。

 VMware Server/VMware ESX Serverを使ってみて,本番システムの環境をそのまま再現できることが,運用担当者としては大きなメリットだと感じた。システム運用では,セキュリティ・パッチを当てたために,本番システムに不具合が発生することがある。そのような事態を防ぐために,あらかじめ本番システムと同等の環境を,VMware Serverで実現しておき,そこでパッチを当てても問題が出ないかを調べられるようにしておくと心強い。

 以上のことから,無償で入手できるVMware Serverをテスト環境で使い,本番システムを信頼性の高いVMware ESX Serverで運用するという形で導入するのが現実的だと思う。

 サーバー集約をする際には,データベース・サーバーのように,システム・リソースの使用率が高いシステムを対象にするのはちょっと難しいだろう。むしろ,システム・リソースの使用率が低いアプリケーションをいくつか集めて,VMware製品を搭載したサーバーに集約するのがよいかもしれない。(談)