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英語圏のネットは日本語圏の10倍

梅田 ある大きなIT企業の研究所の人と話をした時のことなんですけど,今,ソフトウエアの開発ってすごく専門別に細分化されてて,500人とか1000人の研究所でも,自分のやっている成果を理解して面白がってくれる人が社内にいないって言うんです。

 ところがオープンソースっていうのは,それが面白いと思う人が集まってくるから,今日作った成果を「それはすごいね」って誰かが言ってくれる。でも社内では「ふーん」って。そこに一つの幸せの本質があるんだっ,て僕は言われたことがあるんです。

まつもと それはあるかもしれませんね。

梅田 すごくマニアックなところで人がつながってくる。

――佐藤嘉則さんという,日本OSS貢献者賞を受賞された方のお話なんですが,Linuxを組み込み向けCPUに移植して日本語で公開してもほとんど反応がなかった。それがつなたい英語で投稿したら「お前面白いことやってるな」ってすぐに反響があったそうです(関連記事)。

梅田 オープンソースに限らず,ネット空間全般に言えることですが,とにかく英語圏と日本語圏では数が圧倒的に違う。

まつもと 10倍くらい違いますね。

梅田 日本語圏のネット空間と,英語圏のネット空間って,別のものだと思った方がいい。痛感します。

 価値判断は留保するとして,まず数が違う。Googleのユーザーは5億4000万人と言われますが,日本の人口全部あわせても1億ちょっと,全員がネットを使うわけではないので,それだけで1けた多いわけです。

 言語の壁っていうのが大きいですよね。