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 ネット上の仮想世界である「セカンドライフ」への参入を支援する企業が相次いでいる。参入形態やプロモーションの企画のほか、セカンドライフで利用するコンテンツの制作、プログラムの開発まで内容はさまざまだ。日経コンピュータが2007年8月時点の動向をまとめた記事を掲載する。

 「ネット上の仮想世界がどんなものなのか、何ができるのかをはっきりと理解せずに、セカンドライフに参入しようとする企業も少なくない。参入の目的が何かを明確にするコンサルティング業務を含め、企業に提供できるサービスは多い」。セカンドライフ参入支援サービスの先駆けの1社として7社の実績を持つ、メルティングドッツの岡績コンサルタントはこう話す。

 セカンドライフの参入を支援する企業によるサービスは、コンサルティングだけではない。2007年8月時点で本誌が把握した16社の企業が請け負う内容も多岐にわたる()。具体的にはセカンドライフを利用した効果的な販促の提案やセカンドライフ内のコンテンツ制作、参入後の保守運用の支援などである。

表●セカンドライフ支援事業を開始した主なITサービス関連会社の一覧(2007年8月時点)
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表●セカンドライフ支援事業を開始した主なITサービス関連会社の一覧(2007年8月時点)

 セカンドライフに参入するには、仮想世界の中にある土地を取得し、そこに3Dの建物を作成するのが一般的だ。参加者に興味を持ってもらう建物を作るには、建築設計の知識やアニメーションの制作技術などが必要となる。

 一連のサービスをパッケージ化して提供する企業も登場している。06年6月から支援事業に乗り出したベンチャー企業のメタバーズがそうだ。同社は、プランニング、オフィス(店舗)設計、建築、運営コンサルティングなどをまとめて105万円プラス月額5万2500円という初期費用で提供し始めた。メタバーズの島谷直芳社長は「初期段階ならこれで十分」と語る。

 参入する企業が増えるにつれ、個性的なサービスも増え始めた。大手システム・インテグレータのトランスコスモスは6月、系列のウェブスタージャパンと共同で開始した仮想世界内の人間に当たるアバターの派遣はその好例だ。同社は初年度で3億円程度の売り上げを見込んでいる。

 セカンドライフの最大の特徴は、内部で流通する通貨のリンデンドルを米ドルと交換できること。この点に着目して、リンデンドルをネットマイルへポイント還元するサービスを開始したマグソルのような企業も現れた。

 セカンドライフに1年間参入するために必要な費用は1社で1000万円程度といわれる。運営会社である米リンデンラボが07年7月に日本語対応を正式に開始したことで、現在推定17万人の日本人会員がさらに増えると当て込み、セカンドライフに参入する企業は後を絶たない。支援ビジネスの機会はまだまだ増えそうだ。