はやいもので,スキルアップ講座とキャリアアップの情報をお届けしているITpro SkillUPサイトが3月にオープンしてから,9カ月以上が経過した。おかげさまで,その間,ページビューも順調に増えている。御礼を申し上げます。
2007年を振り返るにはまだ早い,と言われそうだが,今回は,ITpro SkillUPサイトの人気コーナー「ITエンジニア必修講座100」の2007年アクセスランキングTOP20と,それ以外の記事の2007年アクセスランキングTOP20を紹介しながら,今年を振り返りたい。
まずは,ITエンジニア必修講座100の2007年アクセスランキングTOP20を紹介しよう。
2007年のアクセスランキングでトップだったのは,「開発プロセスの基本を学ぶ」。ウオーターフォール型や反復型,アジャイル型といった主な開発プロセスの概要と開発プロセスの選択基準などを解説した講座だ。システム開発の生産性向上は,ユーザー企業にとってもベンダーにとっても大きな課題。そして開発プロセスは,生産性向上のためのキーとなる極めて重要な要素である。にもかかわらず,開発プロセスを基本から解説した記事はなかなかない。こうした背景から,広く読まれることになったのだろう。
第2位には,「金融業界の業務とシステムを知る」が入った。今も昔も,企業と金融機関は密接に関係する。企業情報システムにかかわるすべてのITエンジニアにとって,金融業界の業務とシステムは,いわば必須知識。こうしたことから,幅広いITエンジニアに読まれたと思われる。なお,「金融業界の業務とシステムを知る」のPart15以降の「銀行編」がまだ未公開だが,現在鋭意作業中だ。近く公開できると思うので,期待して欲しい。
第3位は,「CMMIって何だろう」。2007年8月に公式日本語翻訳版が出たCMMIの最新版「CMMI V1.2」を,日本語版が出る前にいち早く紹介したことが評価されたのではないだろうか。
第4位には「文字コードの基本」,第5位には「Rubyプログラミングはじめの一歩」が入った。「文字コードの基本」は,Windows Vista登場前に,Vistaの文字セット問題が大きな話題になったため,多くの人に読まれた。また,2007年に最も注目されたプログラミング言語がRubyであることは間違いないので,その講座が多くのエンジニアに読まれたのも当然と言えるだろう。
次に,必修講座100以外の記事の2007年アクセスランキングTOP20を見てみよう。
2007年に最も読まれたのは「図解で学ぶネットワークの基礎」。IP,TCP,IPアドレス,MACアドレス,DHCP,DNS,HTTP,SMTP/POP3といった,ネットワークの基礎の基礎を,豊富な図解で分かりやすく解説した講座だ。いまやネットワーク知識はすべてのITエンジニアにとって必須知識。この講座が広く読まれたのは,その証明かもしれない。
第2位に入ったのは,「調査のコメントで浮き彫りになった『こころの病』の実態」。「ITエンジニアのメンタルヘルスに関するアンケート」の回答者に記入してもらったリアルなコメントを基に,こころの病にかかる原因や背景,会社のサポート体制の現状,必要な心構えなどを探った記事である。過重労働になりがちなITエンジニアにとってメンタルヘルスの問題は他人事ではない。身近な問題なだけに,大きな関心を惹いたと思われる。
第3位は,2006年9月に公開した「働いてみたいIT企業ランキング(1)」だった。日経HRがITエンジニアを対象に2006年に実施した「IT技術者が選ぶ『気になる会社,働いてみたい会社』アンケート調査」の結果を報告した記事だ。記事が広く読まれたのは,転職を考えているITエンジニアが多いことの表れだろうか。なお,2007年に実施した調査の結果を報告した「2007年版 働いてみたいIT企業ランキング(1)」も,2007年9月に公開しているので,ぜひご覧いただきたい。
表1,表2に挙げたTOP20の記事は,どれもお薦めの記事ばかり。この機会にお読みいただければ幸いだ。ITpro SkillUPを,来年もよろしくお願いします。