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Forrester Research, Inc.
サイモン・イエイツ VP、リサーチ・ディレクタ

 2008年、ITインフラ運用チームは、以下の技術トレンドに注目すべきだ。

 第1のトレンドは仮想化の浸透。仮想化技術はすでに利用しているかもしれないが、ものすごい速さで適用が進んでいる。我々のデータによると、平均するとx86サーバーの4分の1はすでに仮想化されており、2009年までに半数が仮想化される。仮想化技術は、2008年中にストレージやネットワーク、クライアント環境にまで広がるだろう。

 第2のトレンドはインフラの集約である。フォレスターが2007年8月に実施したアンケートでは、ユーザー企業のIT担当者はサーバー、データセンター、ストレージ、ネットワーク、スタッフのすべてを集約化の対象と見なしていることが分かった。インフラの集約は2008年も重要テーマだ。

 第3のトレンドは、標準化と簡素化である。ITプロセスの自動化は、BSM(ビジネス・サービス管理)やCMDB(構成管理データベース)の導入などを通じて運用コストの削減をもたらす。単純作業の自動化によって労働コストを削減できるようになり、責任者は戦略的な活動に注力できる。

 第4のトレンドは、事業継続と災害復旧がITイニシアチブの中心になること。フォレスターの調査によると、2007年第3四半期において、北米および欧州のサーバー仮想化に興味があるか導入済みの企業の83%が、「災害復旧の改良が仮想化導入の動機付けである」と回答している。

 第5のトレンドは、新技術によるシステム刷新が始まること。具体的には、強力なマルチコア・サーバーや10Gビット/秒のイーサネットとiSCSI技術。2008年は、企業の1/4がWindows Vistaの導入を始める。

 ユーザー企業のインフラ担当者にとって、今後の投資にあたっては、以下の4点がポイントになる。すなわち、仮想化に対応できる管理ツールを評価すること、CIOがシステム統合を重要と考えれば目に見える効果を期待すること、ITリーダーに災害復旧のロードマップに対する最善の戦略を理解させること、そして技術の刷新の企画および最善の交渉を行うために賢くあることである。

 このところフォレスターは、新しいビジョンとして「ITからBT(ビジネス・テクノロジー)への転換」を掲げている。BTの実現に向けて、ITの専門家には以下のような洗練かつ円熟した取り組みが求められる。

 まず、ビジネスやアプリケーションにより精通すること。そのためには、IT運用の専門家には、アプリケーションの特訓を受け、資格や認定をブラッシュアップすること、事業部門との対話の時間を増やすことから始めてほしい。例えば、ウォール街のある銀行では、ITの運用部門のマネージャに対して四半期ごとに1週間は事業部門とともに活動することを求めている。

 次に、複数の技術スキルを身に付けること。仮想化と最新の管理ツールは、IT運用者のスキルの向上を求める。デスクトップのドメインレベルに専門性を絞り込むのではなく、全体を見わたしてアプリケーションの配置や事業プロセスの改善を効率的に行うのに必要なスキルのために投資すべきである。

 最後に、事業部からの要求に対して大金をつぎ込むことなく容易に応じること。ITで何か問題が起こるとき、非難が集まる場所はIT運用チームである。彼らが最新の監視ツールを持っているかどうか確かめてほしい。BMCやHP(ヒューレット・パッカード)、IBMだけでなく、コミュニケードやルメタ、ネットQoSのような専業ベンダーも見てほしい。

 これまで述べてきた仮想化、集約化、簡素化、事業継続といったテーマは、ここ数年にわたって熟考してきた。2008年の挑戦は「その要求の幅と深さの増大」である。ITインフラおよび運用の担当者は単にプロジェクトのリスト整備だけでなく、CIOが信頼できるアドバイザーにならなくてはならない。